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とわのゆりかご  作者: 葉月雷音
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閑話 06

 中学3年生になり、ようやっと自分がやってしまった事の重大さに気付いた。

 が、それならば何故、少年課ではなく普通の中学校に通えているのだろうか。


 そんな時、本当の父親が会いたいと言っている、と市役所の人から話があったらしい。




 会いに行った父親は、既にベッドの上で色んな機械に繋がれていた。

 父親と紹介されても、その顔には覚えが無い。


 ただ、父親は自分が息子だと解ったのだろう。


 父親は、自分の顔をしっかりと見るなり、1冊のノートを渡してきた。

 開けば、そこには懺悔の言葉が並んでいた。




 その数日後、父親は亡くなったらしい。




 父親のノートには、姿を消した理由なども書かれていたけど、興味はなかった。


 だが、気になることも書かれていた。




【××市で次女・トワの姿を見かけた。

 気になって追い駆けたら、城のような建物に入っていった。

 しばらくして、新しい両親と共に庭に現れた。

 庭でシャボン玉をしていた。

 幸せそうだったので、安心した】


【○○市で元妻を見かけた、気がする。

 一緒に居たトワくらいの女児に見覚えが無い。

 再婚でもしたのだろうか】


【元妻と一緒に居たと思われる女児は、次女の古着をきていた。

 良く顔を見たかったのでしゃがんだら、八百屋のおじさんに肩を叩かれた。

 だが、あの無表情、どこかで見たような】


【思い出した。だが、どういうことか解らない】


【次女のトワに話しを聞こうと思ったが、火事で全焼してしまっていた】


【もし元妻のところに居るのがトワちゃんならば大変なことだ】


【どうやら倒れてしまったらしい。

 私にはもう、時間が残されていないようだ】



 最後は文字が読みにくかった。

 その後にも文字は続いていたが、読み解けないほど酷い字で。




 父親は再婚もせず、ただただ自分たちのためにお金を貯め続けていたらしい。

 その父親が残した遺書には、その資金で高校には行かせて卒業させてやってほしいと書かれてあった。


 姉のアイとは違うから、例え耳は聞こえなくても、自分は勉強が好きだった。

 だから受験し、合格したので、高校には行かせてもらうことにした。




 そして、入学したその日から、壮大な謎解きが始まった。


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