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閑話 04
母は何日間もトワを責め続けた。
殴って、蹴っていた。
痛いはずなのに、トワはただただ、耐えていた。
ただ、見ているだけの自分が情けなかった。
それから、母はトワを学校に通わせなくなった。
それでも、トワは家事を行った。
しばらくして、母はトワを鋏で切りつけるようになった。
それでも、トワは家事を行った。
今思えば、トワの家事への執着は異様だった。
毎日、同じ時間に起き、同じ時間にトイレへ行き、同じ時間にアイにご飯をあげ、同じ時間に洗濯物や掃除機をかけ、同じ時間に夕飯を作り、同じ時間に風呂に入り、同じ時間に寝る。
そう、本来ならば遊びたい盛りの子供が、だ。
だけど、あの時の自分にはそんな思いは無かった。
きっと家事が楽しいのかな、くらいにしか感じていなかった。
だが、それも自分の所為で終わらせてしまうことになる。




