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第26話 政策失敗【side:ドルス】

※ここからほぼ短編版と同じです




 私はあれからシルヴィアさんを探した。

 しかし彼女は結局見つからなかった。

 だが、なぜだかキノコもマウンテングリズリーも、まるで何事もなかったかのように消え去ったのだ。


 おそらく、シルヴィアさんのおかげなのだろう。

 私は深く反省していた……。

 なぜ彼女を追い出してしまったのだろうか……。

 

 そんな中、再び我々は会議を開いた。

 次はバムケスの国ではなく、クロードの国でも問題が起きていたのだ。





【side:クロード】


「どういうことだ!? 老人を追い出したら、治安が驚くほど悪化した……」

「しかも禁酒法でルリアの国ももうおしまいだ。治安が悪すぎる」


 俺たちは混乱していた、まさかこんなことになるなんて!

 俺の考えた政策は完ぺきだったはずだ、老人を追い出せば、この国はよくなるはずなんだ!


「おいクロード、どう責任を取ってくれる!? お前の提案のせいで、とんでもないことになったぞ! 私の国もキノコで大変なことになったし……もううんざりだ……!」


 ドルス議長が大声で俺を責め立てる。

 なぜ俺ばかりが責められなきゃならない!?


「っは! みなさん同意の上での可決だったではありませんか!」


「うるさい! なんとかできなきゃお前も追放だ!」


「っく……!」


 まずい、このままでは俺は落ちぶれてしまう。

 せっかくシルヴィアのババアに取り入って、この議会に入れたのに、それがすべて無駄になってしまう!


「各地で暴動まで起こりだしたぞ! どうするんだ! 取り返しがつかなくなってしまう。このままでは我々の権力すら危ういぞ!」


「そんなの、もう一度老人たちを連れ戻せばいいでしょう」


「そういう問題ではない! 国民が怒っているのは別のとこだ。キサマ、賄賂によって一部の金持ち連中の追放を特別に見逃しただろう! そのせいで国民は格差社会に疑問を抱き始めている!」


 クソ……。

 国民も馬鹿ではないというわけか……。

 だがなんで俺が怒られなきゃならない!?

 こいつらも全員、同罪なはずだ。


「それに、補助金欲しさに居もしない老人の名前で申請したりと、混乱が起きている。さらには危機を感じた中年層の犯罪率が跳ね上がった!」


「そんなことを言われても……。こんなはずではなかったのです! 俺の考えでは……!」


「いい訳はもういい! それより、解決策を考えよう」


 そんな、もうおしまいだろ……。

 こんな状況を解決しろだなんて、そんなこと――。


 ――いや、一つあったか。


「では、シルヴィアさんを頼りましょう」


「はぁ!? クロード、お前正気か!? 我々はシルヴィアさんを追い出したじゃないか! それなのに、彼女が助けてくれるとは思えない……。私も結果としては助けられたが……お前は彼女を追い出した張本人だろう」


「いや、あんな耄碌(もうろく)ババアでも、魔法の腕だけは確かです。この状況をなんとかできるはず……それにあの女は人がいいから、なんとかしてくれるはずです。都合よく使ってやりましょう」


「そうまでいうなら、お前が連れてくるんだな……! 彼女は今も行方不明なんだ……。あれだけの魔女だ、本気で隠れられたら探しようがない。こちらからの干渉は嫌ってそうだが……」


「大丈夫。俺が必ず見つけ出してみせますよ」


 こうして俺は不本意ながらも、しぶしぶ旅立った。


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