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次の日。
朝練が終わった後、僕は先輩に声をかけた。
少年サッカー時代にも一つ年上にいて、サッカーを始めてからずっと僕にとって先輩である、元永先輩だ。
昔からサッカーがうまくて、少年サッカーのキャプテンも務めて、今部活では副キャプテン。次期キャプテンだろうたぶん。
ちなみに、彼女だっているし、勉強だってできるし、なんなら文化祭ではバンドなんかも組んだりしてて、いやあすごいなあ。
こういう人になりたいもんだ。毎日、一日が始まるのが楽しみすぎて、四時起きとかでもシャキッと起きれたりするんだろうな。
前置きが長すぎた。
「元永先輩」
「おお、棚田、どうした? 棚田最近ドリブルいい感じだな」
「あ、ありがとうございます……、あ、それでですね、あの昔の話なんですけど、曲花監督っていましたよね」
「あー、いるよ。先週の日曜日も来てた」
「そうですか」
元永先輩は、毎週日曜日の午前に、少年サッカーのコーチ補佐のバイトをしている。
いやあサッカーが上手いといいね、色んなところから頼りにされて。
まあそもそも、午後からは普通に部活の練習があるのに、午前も小学生と一緒にサッカーやってるってすごいな。
体力ありすぎ。
「あー、でも最近、曲花監督、忙しそうだな。なんでも娘が入院してるらしくてな」
「え? 入院ですか?」
曲花は僕を踏みつけるくらい元気だ。
ということは、入院してるのは……。
そう。あの、僕と丸野に裁縫を教えてくれた人。
きっと、曲花かおりのお姉さんだ。




