──この世界に来た経緯──
読みに来てくださり、ありがとうございます。
これは自身初の執筆した小説ですが
コメントは主に辛辣、指摘に、厳しくお願いします。皆様の厳しいコメントによって次作をより良いものにしたいと思っております!もちろん褒めて頂いてもかまいませんが…(褒める点があるかどうか…)とにかく、どうかよろしくお願いいたします!!
プロローグ
――貴官を第八八特務部隊への配属を命ずる――
最初で最後に話した中年壮の佐官は確かそう言ってた。
ハチハチと言えば激戦区ばかり投入されて初回の生存率が2割切ってたとか精鋭揃いとかなんとか。
…本当もっと他に誰か適任者がいただろうに。
……本当この世界はおかしいと思うし理不尽な運命だとも思う。
……いったいこの地獄から解放されるのはいつになるのだろう。
[西暦2020年2月19日 日本国千葉県千葉市某所]
--「んっ、…えっ?んと…ここは…ぁ?」
風に揺らされ、葉が互いを擦れ合わせる音に目覚め体に意識が向く。
「はい?ナンヤこの服は…まるでアニメでよく見るような冒険しゃ…は?」
数瞬自分が何を言っているのかを考え、まさか。となる。日本名 山城知樹は1つの極地へと考えを至らせた。それは…
「異世界転生」!もしくは「夢」!!
…答えが1つとは誰も言ってない。あくまで考えだ。いや、今はそんなことよりも更なる重大なことに気付いてしまった。それは…
「これどこに何をすればハプニング起きるの?」
アニメなら宿屋…いや、ギルドへ行けば…!
「ほんと、どんな出会いが待っているのか楽しみやなぁ~」
完全に浮かれていた。あの時の俺は。
だがあの時はまだ自分の運命がこんなにも理不尽であったことに、気付いていない。「今の」人生において最大の転機がもうすぐそこにまで近付いていることに…今は誰一人…知る由がないのだ。
--ジリリリリリ!!
騒々しい精神害滅兵器がご近所一帯に鳴り響くなか、1人の新たなる一日が「始まり」を迎える。
「ウッ…はぁ…フゥ…キチィ…」
毎日毎日この兵器と向き合ってきた歴戦の高校生は未だに毎朝心臓に負担をかけている。
「海の波とか陽とか鳥の鳴き声で起きたい…こんなのよりはよほどマシだろうな…」
当の波は沿岸にびっしりの工場によって掻き消され、波すら見えない。陽は工場や隣のパチンコ屋によって日の出は丁度見えず、鳥に関して言えばここら一帯はカラスの領土なのでカモメどころかスズメすら来ない…何という悪循環。おまけに国道沿い…もう愚痴ならいくらでも出るのにな…。
だが今日はこの理不尽な生活を忘れさせてくれる素晴らしい日。何故ならば…「今日は愛すべき、尊敬すべき、高野松先生の新作!戦場のアレイスタ の記念すべき第1巻の発売日!!」あーマジで興奮する…
だがはやる気持ちを抑え、やるべき事を確実に、且つ迅速に行う必要がある。油断しないようにしよう。
[千葉県 某高校]
「せっ…せんっぱいぃ!あと…何周ですっ…かね?んぐっクッ」
「あーそう…だねぇー、あと5周くらい、残ってなかった?」
「えぇ…?」
先に言っておく、私はオタクだが動けるオタクだ。そこら辺の人が持つオタクの先入観に惑わされないで欲しい。ただ、先輩がおかしい。ただそれだけなのだ。
「ところでっ…先輩!今日のっ、放課後練に!ハァッハァッ、についてなん…ですが--」
「うんっ、それが…どうした…の?」
「あのっ、今日、弟をっ、お迎えに!…行くっ、予定がっ…あるので!」
「休ませて欲しい…と?」
「はい!、今日は親がっどちらも…帰りが遅くて…!もちろん、じゅ、部のぉっ準備を!済ませてから!離脱しようっかと…思って…いたの、で、すが!」
「りょ、んじゃっ、今の話っ、顧問にも、お願いね!」
「了解ですっ!」
--勝った…!--
私は知ってる、先輩が唯一隙を見せてくれる時間!ランニング!!戦術的勝利である!!
「何でぇ?」
繰り返す!我 敵と拮抗せり!繰り返す!拮抗せり!!
「えー、親が両方とも今夜は遅くなるので…兄弟からも弟の回収を委託され、断る理由もなかったので…受けた次第でございまして…」
「大あり!もうすぐでワカサギ杯があるっていう時に!せめて別日の練習をもっと増やしてくれ、っていう考えとかは無かったの!?」
「…すみません。」
耐えろ…耐えるんやぁ…敵の弾幕はとてつもなく厚い…だが!必ず勝機はあるはず…!
「ですがもう兄弟や親には分かったと伝えてしまったのです!申し訳ありませんが、行かせてはくれませんでしょうか?」
あともう一押し…きっとどこかに勝機はあるはず…探せ…見つけるんや…!
「…分かったわ。」
--えっ?
「ただしせめて準備だけはしていって?始めから休むのだから最低限の働きくらいはして行きなさいよ。」
「は、はい!分かりました!ありがとうございます!!」
勝った~!!戦術的大勝利だ!!我、撃沈に成功せり!繰り返す!我!撃沈に成功せり!!
「そこまで…よほど弟さんを大事に思ってるのね…」まだ片言しか喋れないので聴音には苦労してますがね…!!
[同日、午後4時32分千葉県某クマサワ書店]
「残ってた…良かった…!!」
いやいや、あの偉大な高野松先生の最新巻だぞ!?本当なら品切れになっても良いくらいだっ!!
「ありがとうございましたぁー」
--ついに手にしてしまった…この時が来たのか…表紙は…いや、帰ってからゆっくり堪能すれば良い!とにかく「「早く帰ることだ!」」
[同日、午後5時47分千葉県千葉市自宅]
いや~、こうして表紙を発売日から拝める日が来るとは…まさに感無量…。
「さぁ、始めるとしますか…!」
これが今後の自分を左右させた重大な存在だったと強く知樹は思い知らされることになるのであった---
[同日、午後10時56分千葉県千葉市自宅]
「はぁ~最高の時間だった…」
俺もあんな世界でだったら思い切り輝くことが出来るのに…だが、第1あんな大規模な戦争がこの日本で起きることなんて限りなく低いしなぁ…
「ぺっぇ!?もう11時!?やばい明日提出の課題まだ!終わってねぇ!!?」
……俺はあの時、あと少し冷静でいれば。
……あともう少し足の歩幅が短ければ。
……あと少し、もう少し。
こっちに来て1週間はずっとそればかり考えていた…そう、あの本を手に取った…いや、好きになった時から、既に歯車は動き出していたのかもしれない。
運命の。
「えっ?」そう思った時、既に身体は宙に浮き、床がすぐそこにあった。これは数瞬の出来事何だろうが、すぐに考えを至らせることが出来た。
これは……
「死」か…。考えが至るのと耐え難い恐怖に襲われるのはほぼ同時だった、手を前に動かそうとした。しかしなぜか重かった。
いや、正確には手、腕が対応しきれてないんだ。
反射神経を用いてすら僅かに動くことすら出来ない、たった数瞬の出来事。皆はもう既に寝ているのだろう。いつもの日常を過ごせているのだろう。誰にも看取られずに、私は逝ってしまうのだ。…ならば、せめて声だけでも、声だけでも聞かせて!伝えさせてくれ!!
言葉が発せたか刹那の瞬間、不意に意識は切れた
「……俺は一体…どこに…いる?」
……夢は、見なかった…。思い出も、振り返らずに…ほぼ一瞬のような…感覚で。私はここに至った…と思う。
「意識は…ある?…のか…。」
俺は天国を信じてはいなかった。だからこそ死に対して恐怖を抱いていた。死んだらどうなるのだろう?
転生か?それとも
天国?
まさか…虚無?
別の生物になる?
何をどう考えても答えには至らなかった…あの時までは。…だが…
「意識があるっていうことは天国…みたいなとこにいるのか?……ふぅ……。」
まず安堵が強かった。
「良かった…天国のような所があって…」
安堵の次に起こした行動は洞察だった。
「ここは…天空…?」
仰向けに1の字のような体勢で寝ていたらしい…
それに…
「ここは…畳?にちゃぶ台…タンス…生活用品…?」
…俺は天空の住人にでも拾われたのだろうか…。
…拾われる…もし…拾われた…のならば、
アニメやラノベなら…「運命の人」…今後を、
左右させるような人が、現れても、おかしくないよな?
「…目がぁ覚めたかぁ?」
やっばそうだよな~そうですよね~可愛い子が来ちゃったりして~とか運命の~とか言ってたけど~
「ヤッパソダヨナ~」
「急に、しょぼんてぇ、どうしたんじゃぁ?」
「声からして結構なご高齢のおじいさん…」
「何じゃぁ?わしゃぁ耳がちっとばかし遠くてなぁ~、出来ればもう少し大きな声で喋ってくれんかの~ズズズッア~」
もうこういった対応に慣れてるのか?
まぁだったら別に向こうの案内に任せてゆっくりすれば良いか…
「あぁ~起きました…すみません。」
…敬語は社会生活に出るうえで必要だからって父さんに叩き込まれてたっけ。すみませんは癖だけど…
「おぉ~そうかぁ~、君のその表情と反応からして、結構謙虚な子だったりするのかの?」
「どうでしょうか…仲の良い友と話す時は結構明るく積極的に話してはいましたが…」
「まぁ、それも含めてぇ、この報告書を見れば丸わかりぃなんだけどね~」
そう言って取り出してきたのは17枚のA4?くらいの紙…表紙は…「山城 知樹の全て」
恥ずっ!いやっハズッ!!何それ怖いんだが!?
「これによればぁ…?」ちゃぶ台にあった老眼鏡を掛け…
「16歳4か月20日。この日の日本時間午前6時23分、名目上、部活の一日練だと称して外出、そのまま、秋葉原ぁにぃ?午前6時57分のぉ8両編成の快速に乗ってぇ…」
わー!わー!もう、よりにもよってなんで18禁コーナーに友と潜入した日を選ぶかなぁ…!!
「本当に、ほぉんとぉにっ、反省しておりますのでどうか!その先は読み進めないでください!!」
親に15歳の時パソコンが欲しいあまりに譲歩と土下座を何度も繰り返していたっけ…?
あれ以来だな…土下座は…。
「まぁ、随分と性格に相反した行動をとる子だったのじゃなぁ、まぁ反省しているのならよろしぃ」
…もう迂闊に調子には乗れないな…。
「ま、とにかくじゃ。君は他の人と比べると、随分と短く人生が終わってしまった、悲劇の高校生。なんじゃよ。」
「…はい。」
いざ人から言われたらズキッとするなぁ
「こちらではな、前の人生において、善行の末、逝った者や、こちらの想定よりも早く逝ってしまった、まさに「悲劇」に見舞われてしまった者、生き物に対して、次の人生を望みのままにしてやろうという規則があってなぁ?」
マジか!もう一度人生やり直せるんや?やったじゃ~ん!?
「とぉ、ということは!人生もう一度やり直せるのですか!?望みのままに!?」
「あぁ~だからさっきそう言ったじゃろぉ?」
そうかそうか、もう一度人生を、それも、希望の、最善の人生を「選ぶ」ことが出来る!ニヤニヤ止まらねぇな!こりゃ!!
「そしてぇ、君の人生は今さっき決まったそうじゃ!ほれ、これがその世界の説明書じゃ。」
「えっ?今さっきって、私が決めるのでは…?」
「何を言うか、それでは世界のバランスが一瞬でさよならじゃよ。いぃいか?それは人事部と精査部の仕事の管轄じゃ。」
「えっ?」「それはそうじゃよ、1125年前ならともかくじゃが、今は分業化が進んでおってな?その恩恵か、プライベートを十分に確保出来るようになったんじゃよ~」神はたのしそうに語っている。えっ何ここ会社?イマイチよく分からんが…今掛けるべき言葉は…
「へ~ではそれまでは本当に大変だったのですね~--」
「その通り!その通りじゃよ!いや大変だったよ~?特に80年くらい前から急にこっちに来る人が多くてな--」
掛ける言葉間違えたわ…戦況、我が方、不利。
「…えと、そろそろ本題に触れた方が?」
パンフレットみたいな紙を片手に引き戻しを敢行すると…
「おーすまんすまん、つい愚痴がな。」
そんな笑顔で愚痴だったと言われてもね…
「んで?どうじゃ?その世界、理解出来たか?」
「あ、はい。要は魔法と化学が共存繁栄を目指してる~っていうのが大体の概要ですよね」
「あぁそうじゃ、皆仲良く共存していこうね~っていうのがあの世界じゃ。うむ、理解は出来たようじゃし、次の設定に移ろうかの。」
「設定って…出身とか性別とかですか?」
「その通りじゃ!さぁ、どんなヤツが良いか言うてみぃ?」
これによってはその人生においての大まかな方向性が決められてしまうな…だが…
「別にこれといった希望はありません。ですが出来ればで良いのですが、衣食住に困らず、そして努力次第で何にでもなれるような、そんな所に生まれたいですね!」
前の人生において、親は共に共働き、兄弟の兄、姉は県立高校を経て国立大学へ。兄はさらに大学院へ進んで、官僚になろうと。姉はまだ3年生で大学院へ行くのかどうか…妹は今年から中学、弟は2年後には小学生。あの時の俺は…いつも兄や姉に比べられて…普通より少し上くらいの某高校にすると言った時は、「自分のしたいようにしなさい」って言われたけど、本当にあれが本心だったのだろうか。いや、何も思わないわけがない。きっと、母さんや父さんも俺と同じ…責任を感じていたから…何も言わなかった…のかもな。
自分たち親がそのように育ててしまったのだから
「…あのもう1つ希望言っても良いですか?」
「あぁ、いいぞ」
「あの、出来れば親と子が互いにすれ違いを起こさず。仲の良い 家族 に生まれたい、です!」
「出来れば、ではなく絶対に!じゃろ?」
「はい!絶対にお願いします!!」
和樹は頭を下げた。
もう家族が悲しむ姿を見たくない。
後悔、したくない。
--絶対に。
「…そうか、分かった。では…」
杖を向かって右に向けた。「扉」がある。
「あそこから先が、お主の、第2の人生じゃ。ワシはここからいつでも見守っておる。」
「…行ってきなさい。」
「はい。短い間でしたが、ありがとうございました。お元気で。」
「なぁに、神は永久不滅、死んだらまた会うことになるんじゃから心配無用ぞ?」長い髭を上下に揺らして笑顔を作る。
俺は深々と一礼をして扉の方へ向く。そして
私は歩き出す。自分を待つ、
新たなる世界に向けて。
初めての小説執筆は意外と大変だった、と言わざるをいえませんでした。ですが諦めるつもりはありません!次回から異世界に来た知樹を書いていくつもりですので今回のがおじいさんやら天空やらでつまらないな~と思われた方はその振り上げた拳を下げて、もう辛抱強くお待ち頂けたらと思います。
最後に、ありがとうございました。




