明日、世界が終わるなら
ムシカゴでの歓迎会。
上級層のクワジを中心にして歓迎会が模様されている。
ちなみに、カブトはいない。
この前の【神々の遊び】にて機関銃でミンチにされた。
日が少し陰り始めた頃、一斉に集められた新人共。
みな、相応に不安な顔をしている。
歓迎会・・・新人の中でのカースト(社会的な身分)を決める。
ゲンゴロウは銅鑼の音を鳴らすと大きな声で話しだす。
「今から歓迎会を始める。内容は戦って勝つ。以上。」
「で、最下位は・・・クソの中のクソだ。ブービー賞の奴はゴミだ。その近辺もだ! 分かるな?これはゴミか、クズか、もしくは、一握りの勝者を決める。【 戦いだ 】」
「戦いだ!」「戦いだ!」
もちろん。一番の奴には褒美がある。
「1つだけ。いいか1つだけだぞ?無礼を許す。」
広場に会った新人。
ゲンゴロウと話をしていたヤトリとライチは武器を取って戦う気満々だ。
反対に、ウジナと労働をしているニグモはケガをしないようにヘルメット・防弾チョッキを装備してる。
まずは、人数が減るまで、みんなでの格闘を行う。
ムシカゴの中で古参の【ナンバーズ】は酒を飲みながら賭けに興じる。
「一番人気は飛びぬけて体格のよいトヨタ。次に足の太いイハツ。だよ。大穴はニグモてヒョロイ奴で50倍だよ。50倍。」バッタがこの時とばかりに威勢のいい声で客引きをする。
娯楽が無いなかでの唯一の楽しみだ。
新人共のは青い顔に赤い顔。死んだ魚のような目をした奴、ギラつかせた奴。様々だ。
と、戦いの銅鑼が鳴る。
みんなが一斉に・・・・トヨタ、イハツを潰しにっている。
まず、強い奴から潰す。この世の鉄則だ。
トヨタにバットが飛ぶ。そのまま、顔面を強打する・・・
強打・・・した。したのにビクともしない。
そのまま、バットを持った奴を捕まえて足を握り、振り回す。振り回しながら周りの奴らを薙ぎ倒す。
「うりぁ・・・・うお! どりゃ・・・どんなもんじゃ」
あまりの力技に歓声が上がり、トヨタの馬券が飛ぶように売れる。
逆に、イハツは4~5人にボコボコにされた後、広場の端で伸びていた。
イハツの馬券を買った連中はイハツに石を投げている。
「このボケが!」「このスッた分は、後からお前に回収に行くからな!」
「あんまりである・・・・・あいつらが勝手に掛けといて・・・・」
隣で隠れていたニグモは思った。
さて、このまま、隠れていれば時機に終わるだろうな・・・
そこで、アナウンスが始まる。
「おい、お前ら、隠れてコソコソしている奴をボコると、褒美をやるぞ!そこの伸びている奴の隣にも、あの木の陰にも隠れているぞ。」
「おお!」「うおおお!」
そのアナウンスを聞いてニグモは走る。逃げるため。自分を守るため
この中で一番の隠れ場所は・・・トヨタの近くだ。トヨタの攻撃を避ける。これが一番の隠れ場所だ。
ニグモは他の奴よりも若干ではあるが賢かったが・・・・1つ誤算があった。
トヨタの攻撃は、速く強い。つまり、ニグモでは避けれない。
トヨタに近付くとトヨタはライチの足を握って振り回している凶器とかしたライチは、もちろん泡を吹いてるが・・・ライチがそのまま、ニグモの胴体にぶち当たる。
当たった衝撃で飛ばされるニグモ。
開始から、1時間で立っている人数は4人になった。
トヨタ。ヤトリ。スリム。そして、ニグモ。
ニグモに至っては立っているだけだったが・・・防御用のヘルメットと防弾用のチョッキの防御力の高さで立ってる。しかし、不運としか言いようがない。
ここで銅鑼が鳴り。
「本日は此処までだ! 明日、ムシカゴの中で決勝戦を行う。」
とゲンゴロウが言うと
「うおおお!」と歓声が上がる。
「終わった・・・・本当に終わりが始まった・・・」
ニグモは嘆く。
と、予選の戦いが終わり。トヨタがムシカゴの扉開け、辺りを見回す。
他の古参の連中がヒソヒソ話をしていたが静まりかえる。近くいた奴は「おぉ」と言って一歩さがる
うむ、気持ちがいい。
もしかして、俺は此処のボスになれるのでは?いや、成るべき そうあるべきだ!
と思う。
「おやじ、酒をくれ。酒。」
カウンターでトヨタが酒を飲む
「酒!」
「酒!」
「次」
「おい」
水の様に飲む。飲む。飲む。・・・・と奥の方で声が聞こえた
トヨタは振り返り様子を伺う。
奥の方にニケが酒を飲みながらゲンゴロウ・クワジと話していた。
トヨタは思う。
《なんだ?あの女は?ここにいるべき女ではない。・・・≫
そう、ニケの容姿は際立って美しい。
神々しい・・・と言うべきか
トヨタは酒の瓶を掴むとニケの近づいてきた。
ニケの前に立つと仁王立ちになる。
「おい、なんだテメエ」
ゲンゴロウが怒鳴る。
クワジが睨みつけるもトヨタは怯まない。
≪なんだ?俺はボスになる男だぞ≫
「まあ。待てゲンゴロウ。」
「で、お前、何の用だ?」
ニケは普段通りに喋る。
「おい、女。俺の女になれ!」
トヨタは、ニケを見ながらそう、そう言った
そう言うと、周りにいた連中が・・・・突然、そう突然逃げ出す。
隣にいたクワジも突然の事に顔が赤から青い死人のような顔になる。
「おいおい。クワジ・・・」
「はい。ニケさん。」
「どうする?」
「はい。ニケさん。」
「だから、どうするて聞いてんだけど・・・」
「はい。ニケさん。」
クワジは思考能力を失っている。
「ゲンゴロウ。どう思う?」
「はい、ニケさん。 」
トヨタは酒を煽って
「おいおい。女。お前ニケて言うのか?可愛いな」
ゲンゴロウとクワジは思う。
もう止めてくれてと、これ以上はやばい。やばすぎる。
上級層はもちろんクワジだ。それには変わりない。
でも、此処のボスはニケだ。
トヨタ以外の全員が思う。
終わった。・・・・あいつは死んだ。
しかし、今日は勝手が違った。
「今日は昔のダチと舎弟の追悼で飲んでる。だから、今日は何もなしだ。クワジ。取り合えず、そいつ〆とけ。」
「はい。ニケさん」
というと、トヨタの顔面に正拳が飛ぶ。
そのまま、ムシカゴの壁を突き破り、外に投げ出され。トヨタは白目を向く。
トヨタは全治1カ月の重傷を負った。




