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ダンジョン攻略  作者: 豊次郎
2/17

明日、世界が終わるなら明日まで生きていようと思う。

両手を上げてみた。

後、20センチで天井に届いてしまう。

しかし、それまでだ・・・


天井には届かない。

椅子にでも登ってみるかな


この世界では孤独すぎる。

時代が違えばと


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

人の寿命が永遠に近くなり、非死の時代


病気では死なない。

健康はシステムで管理され

老化は緩やかになり平均寿命は1,000年を超えたとき

人の死因の90%は自殺になった。

そして人は【神人】と呼ばれていた。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


「なあ、おれ、惑星探査に出ようと思うんだ。」

「それ、あれか? 俺らの死因の50%の原因の」

「そう人気ナンバー1の就職先だ」

「ワーストの間違いだろ」


この時代、なかなか【神人】は死ねない。

この時代、なかなか【神人】は生まれない。

そのかわり、人に似たものが量産されていた。

ビーカーで作られたモノ【ナンバーズ】。

行動を管理され。寿命を管理され、ただただ働く…働く

その中で、唯一管理されない職業

惑星探査船に乗る事

しかし、それは片道切符の帰り便は無し



「でもよ。それしかないんよ。それしか 自由が欲しい。たとえ片道でもよ」


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


「あ~、であるから、希少金属を探査船に載せる。お前らは、その星で・・・まぁ、次の探査船が来るまで・・・」

もちろん、次の船なんて来ない。

船は希少金属を載せて、人の・・・【神人】に似た俺達の帰る場所などない。


しかし、僅かな希望がある。

その星に空気があれば・・・植物が育っていれば・・・その星で生きていければ

【自由になれる。本当の自由に・・・】


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


第二面接・・・失格


「ネズミの探査船失格に乾杯!」

遠くでゲンゴロウは高々にエールを掲げる。

俺は固くなったパンを齧りながらゲンゴロウを睨みつける。

「ハッハッハ 残念やったよね。1000分の1の確率やてな。」

高らかな笑い声が響く。


そう、まずこの面接で落とされることは無い。

ありえない・・・・

自殺志願に落選したようなものだ。

「俺は・・・・俺は  クソッ。」

「そう荒れるなよネズミ。多分、あれだ。今、合格した奴らは到着した星で、息も出来ずに死ぬ。そう思ったら、次回、合格すれば星で生き残れる。そうだろ?」

ウジナはそう言って、濁った酒を食らう。


ビーカーで生まれた俺達には名前が無い。

だから、呼び名も適当だ

【神人】からは番号で呼ばれ、番号の中でも下級層と中級級層がいる。

下級層は俺やウジナ。は下級層だ

中級層はゲンゴロウやトンボ、ハチ

そして上級層は二人しかいない。

カブトとクワジだ。

どちらも狂暴で中級の奴らはビビッている。


でも、俺ら下級層はビビらない。と言うか相手にもされない。

中級層も上級層の二人も、どんなにムカつこうが俺らを殺そうとはしない。

1人殺してしまうと1人中級層から下級層に落ちるだけだ。

だから、下級層は殺さない程度に毎日、ボコボコに殴られる。


ムシカゴ(溜まり場の飲み屋)から出ると

外でミミが煙草をふかしていた。


「や!ネズミ。今回は残念だったね。」

「ミミ。今回もだろ? もう6回目だ。もう、いい加減。いい加減・・・うんざりだ」

「そうね。ネズミ。探査船。今の仕事よりは・・・ま・と・も?」


「ああ、今のあれが仕事と呼べるならね。ところで、次の惑星探査船は誰に決まったん?」

「ムシカゴからはコガネが頭で赤トンボとカマキリ、それに、クツワだね。他のかごから、各々4体の総勢50体だね。」

「ミミ。自分達を体とかで数えるの止めね?俺らはビーカーで生まれたけど、聞いた話では【神人】とあんま変わらないらいしし」

ミミは煙草の煙を吐きながら

「チョ?ネズミは・・・そんな事を聞いたら殺れるよ?」

「俺は別に構わない・・・」

「あたしが困るのよ。ネズミと心中じゃない。」

そういうとミミは足早に大通りの方にそそくさと行ってしまった。


「おやすみ。ミミ。」


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


翌日、俺とウジナはミミの死体を片付けていた。

両足が足首から無い。

どうも、走れないようにして、頭は・・・とゴミ箱の中か・・・

「なあ、ネズミ。ミミは【神人】とぶつかったそうだ。暗闇からいきなりだったそうだ。」

「それでか・・・運が悪かった。」

ミミは人にぶつかり、そして、人は持ち物を落としてしまった。

事故だった。・・・・ミミは気の優しい・・・だった。



で、俺とウジナの仕事は壊れた【ナンバーズ】の回収と廃棄そして、清掃だ。

その際、蛍光のベストを着ている。

他の奴らが近づかないように・・・【神人】に分かるようにだ。

こんな、クソみないな仕事。誰もやりたく無いだろ。



ムシカゴの前を通ると、みんなが集っていた。


ゲンゴロウが青い顔でいる。と目が合う

「おい、ゲンゴロウ。何の集まりだ?」

「神々の遊びの日が決まった。今回は、生き残れないかもな」

それだけ言うと、俯いてムシカゴの中に入っていった。


神々の遊び・・・人は今回は何をするんだ?

木の看板に文字が浮かび上がっている。毎度、思うんだがどんな仕組みだ。

どれと、文字を読む。


:::::サバイバルゲーム:::::::

1 今から一週間後。

2 会場はムシカゴの住処のナンバーズ。

3 ナンバーズは私たちの操る飛行機・戦車・ロボットを倒してボーナスを稼ぎましょう。

 (もちろん。反撃を行う。)

4 勝利条件

  〇3日間で星型のマークがついたボスロボットを倒すか。

  〇3日間生き残る。ボーナス2点

           飛行機を落としたナンバ- ボーナス 1点

           戦車を倒したナンバー   ボーナス 2点

  尚、ボスロボットを倒す 3日を待たずに終了

    ボスロボットを倒したナンバーには名前を与える。

                                 以上 

逃げ場所の無い地獄の3日間が始まる。


蹂躙される・・・



ムシカゴにはいると、カブトとクワジその他ムシカゴのムシ達が打ち合わせをしていた。

「今回のサバイバルゲームはナンバーの上級・中級・下級は関係なしにみんな平等にぶっ殺される。下級の奴を盾にする何て事をしても無駄だ。ロケット砲で5メートル範囲は粉々だ。何処に逃げる?」

「地下は?」

バッチが叫ぶ

「前回は毒ガスでやられた。」

「山の麓の洞窟は?」

「袋のネズミだろ?今回は飛行機には小型ドローンもいるらしいぞ。」

「おい、ムカデ 策はあるか? お前が一番長く生き残ってるんだ」

ムカデはムシカゴの中では最長で、数えきれないほど神々の遊びを生き残っている。

ムカデはムシゃムシャとスルメを噛みながら喋る。

「ワシは逃げ足と運が良かっただけだ。」


「チッ、使えない。毎回自分だけが生き残りやがって・・・」

そう、生き残る秘訣は誰にも教えない。教えると生き残る確率が落ちるだけだ。


しかし、今回の頭のカブトは真面な奴だ。

真剣に、本当に真剣に生き残る策を考えている。

・・・危ういな。そんな、責任感強い奴から死んでいく。

  (だから、良い囮になってくれれば・・・良いのだが)


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


家に戻るとウジナがいた。

ウジナは家の補強をおこなっていた。

「ウジナ、今回はどう逃げる。前回は死体の山の中に潜った。」

「ネズミ、今回の戦車は火炎放射機付きだ。死体は焼かれる。隠れたら俺達も黒焦げだ。」

ウジナは窓に釘を打ちながら

「今回は開始と同時に家を爆破する。その中に隠れる。補強したほうが見栄えが良いだろ?」

「そうだな。人も壊れた家の中に隠れてるとは思ないだろうな。」

「それなネズミ。今回のキモは壊れた家の地下室をワザとチラ見せするんだ。そうすると人は地下室に毒ガス、もしくは手榴弾を入れるだろ。で殲滅させたと思わせる。」

「で、俺は壊れた家の冷蔵庫の中で3日間過ごす。と」

「ネズミ。今回は本当に星を殺すの?」

「ああ、星ロボットを倒す。もう精神がもたない。」


ウジナは俺をみて頷く。

「あと、1週間ある。よく考えろ。」

そういうと、窓のにトントンと釘を打つ。


そう、あと、1週間ある。

準備を怠るな。

自分の部屋のベットの下から銃を取り出す。

ハンドガン1丁

ライフル 3丁

自動小銃 1丁


すべてジャンク屋からの横流し品を自分で修理・改造した。


ある噂を耳にした。

今回のボスロボットには【神人】が搭乗しているらしいと。しかも、事あるごとに俺達の居住区に入ってきている奴らしい。


いい奴ら、大切者は先に死んでいく。

ミミや他の奴らも、その【神人】さえ来なければ死ぬことは無かっただろう。


これは、ナンバーズと呼ばれた人もどきと神になった【神人】との戦いだ。




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