明日、世界が
コガネは日の光で目を覚ます。
今日で探査船の訓練は終了となる。
目をこすり、水差しからコップに水を入れ、一口分の水を飲みこむ。
口から喉に水が流れるのが分かる。
昨日の探査の訓練にて水分が抜け落ちている。
残った水を一気に飲み干した。
上のベットではクッワが未だイビキを掻いている。
今日までの訓練で残ったのは俺とクッワのみ。他の連中は訓練の途中で逃げす。大怪我を負う。死ぬ。精神が病んでしまった。と理由はそれぞれだが・・・
なぜ俺が残っているかも自分でも分からないくらいだ。
特段、他の連中より優れてはいなかったはずなのに・・・
特別なのは上で寝ているクッワだ。
こいつは当初から尋常ではない運動能力と頭の良さで難なく訓練をこなしていた。
こんな奴の事を人は才能の固まりとか、何年かに一度の逸材と言って持て囃すのであろう。
「ぐぁ。ふあぁ。朝か。あと1時間・・・・」
とクッワが寝ぼけている。
「おい。起きろ。朝飯が無くなるぞ。」
「ふぁ 朝飯。朝飯。」
この調査船訓練の1番の利点は朝昼晩と飯がたらふく食えることだ。
「先に着替えて食堂に行ってるぞ」
と部屋のドアを開けると、2段ベット上からクッワが落ちてきた。
「まぁ、まて 飯ぐらい一緒に食おう。」
「なぁ?」
食堂に着くと、次の探査船乗組員のライツがいた。
「おはよう。ライツ」
「ああ、おはような。コガネ。」
ライツのお盆を見ると飯。メザシ。汁。それにチョコレートが一欠けら。
「おお。今日はチョコもあるのか?」
クッワが上機嫌だ。
「ちがう。これは俺だけだ。俺はモテる。それだけだよな。」
「な!なんだと?」
「まぁそれよりも、飯食べている間だけチョットいいか?」
ライツは神妙な顔で俺達をみる。
「わかった。取り合えず飯を取ってくるわ。」
俺達はお盆を持ってライツ前と横に座る。
ライツの前が俺で、クツワはライツの隣だ。出来るだけ小声で喋れるように。
「今朝、聞いたんだんだが・・・・あのネズミが死んだらしい。」
「は?」とクツワは声に出してしまった。
そう、俺もビックリした。掃除屋で試験に6回も落ちた。ある意味物凄く有名な奴が死んだ。
性格はかなり、擦れていたが・・・・
この界隈では、当たり前に人が死に殆ど誰も気にしないけれど、
「【ナンバーズ】でも自由が欲しい。俺でも自由になれるのかな。」とよく言っていたっけなぁ
「そうか・・・・死んだか。」
「それがな。あの【神々の遊び】で満身創痍で戦ってボスロボットに傷をつけたんだ。」
とライツはスプーンを立てる。
なるほど、その所為で【神人】の怒りを・・・・
ライツは俺たち二人をみてニヤケる。
「お前たち、その所為で【神人】の怒りをとか思っているんだろう? 違う。神人から恩赦があった。ビーカーに一旦、戻されてケガの治療を受けている。で、その後、家で誰かに撲殺されたそうだ。」
ライツは一気に喋った後、汁をすする。
「その誰かは?」
「それが分からない。」
と俺はクッワを見る。いつもはとぼけた顔をしているのに真剣に何かを、解き明かそうとしている。
とクツワがライツに喋りかける。
「ちょっと、聞くがその時にニケはどんな動きをしたとか?何か言ったとか?合ったっか。」
ライツは少し考えて・・・
「とくに動いては・・・ない。が何か関係が?」
クッワは鋭い目をして
「いや。ない。俺はこの質問をしていない。そうだろう?」
これは,暗に表に出るとやばいからお前たち他言無用と言う事だ。
「ただ、面白いことが1つあった。」
とライツが言う。
「新人の歓迎会の時に、新人の1人がニケにチョッカイをかけた。しかし、ニケはそいつを殺さないかった。それどころか、ウジナのところに労働の世話までしている。」
「なるほど・・・」
「まぁ話はこれまでだ。クツワとコガネはニケ一派じゃないと思うが・・・今、いろいろ動いてるから気を付けろよ。」
「まぁ俺達は来週には宇宙だ。それから多分、そのままだからな。」
「ああ、そうだな。お前たちと知り合えて良かったよ。」
そう言うとライツは席を立つ。
「なるほど・・・作戦は変わったのか・・・」
「ん?クツワ何か言ったか?」
はっ。とクツワはこちらを見る。
「ん?まぁ気にするな。」
と気になる返事をしたきりに黙ってしまった。
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探査船。あと1週間に発射される。
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「さてと、ニグモ?だっけか。」
ニグモは椅子に縛られ顔に麻袋を被せられている。
ムカデはニグモの足の爪の中に針を突き刺す。
ニグモは、唸り声を上げる。が・・・口を縛られているため、声にならない。
「喋る気になったら顔を縦に動かせ。【神人】のスパイめ。」
「おいムカデ。早く吐かせろ。」
ゲンゴロウは急かす。
ニグモは両足とも足の爪の中に針が突き刺さっているが喋る気配がない。
ムカデは次の拷問道具を取りに部屋をでる。
「チッ、相変わらず気が短い。こっちは外傷が残らないように苦労してるのに。」
と言葉を残して・・・・・
ニグモは口に縛られた縄を噛みきる。
ニグモはゲンゴロウとその先のを睨みながら叫ぶ。
「俺はこれを遂行するために生み出された最高の戦士だ。これを完遂すれば【かの地】行くことをが保証されている。俺は、俺は選ばれた戦士だ。」
ゲンゴロウは顔を顰めて眉をひそめる。
「ニケさん。これダメだわ。完全にそのために作られた【ナンバーズ】だわ。」
ニケは椅子に足を組んで見ていた。
「たぶんな。そうだと思ったよ。取り合えず、虫を入れて様子見だな。」
そういうとニケは席を立って部屋をでる。
「虫か・・・・嫌なんだよな。」とゲンゴロウはぼやく。
と、ムカデがカゴを持って部屋に戻ってくる。
カゴの中ではワームみたいな奴がワヤワヤと蠢きあっている。
そして、カゴの中の虫を一匹ピンセットで取り出すとニグモの鼻の穴にいれる。
ニグモは入れさせまいと暴れるが・・・ゲンゴロウが素早く頭を固定する。
すると、スルスルとニグモの鼻の中に虫が吸い込まれていく。
狂ったように暴れ出すニグモ。
10分ぐらい暴れまわったいたが・・・・突然動かなくな、動かなくなりピクピクと痙攣を起こす。
「おい。終わったか?」
そこに、ウジナが扉を開けて入ってっ来た。
「すまない。ウジナ。また、監視を頼む。」
とゲンゴロウはニグモを担いで寄こす。
「まぁ、そうなるわな。それじゃ、またな。」
ウジナはニグモを肩に背負うとそのまま帰っていた。




