1.ごあいさつ
「本編では隣の男子でおなじみの群衆その1だ」
「次代の唯一の従者、月草優也です」
「これから始まるのは、おれたちが主役として活躍したりしなかったりする話だ」
「本編の補足になっている部分もありますから、気が向いたら読んでみてくださいね。
ただ、こちらの『色とりどりの世界』はBL要素が多少ありますので苦手な方はご注意ください」
「ん?びーえるって何だ?」
「ボーイズラブの略で、男性同士の恋愛のことですよ」
「へー。色付きの中ではそんな言い方すんだな。じゃあ、女同士とかも言い方あんの?」
「……百合、ですかね?」
「群衆はそういうの区別しないから性別で呼び方変わるの面白いな。
……おっ、お前らも来たの?」
「は、はいっ。本編では一言しか喋ってないのに、出てきてすみません……。ぐ、群衆その2です……」
「きみはまだいいよ。僕なんて出番なしだからね。
攻略対象唯一の眼鏡キャラ、緑川結絃です。
それにこの『ごあいさつ』にだって最初は僕たちは出ていなかったからね。本当にこれに関しては作者に物申したいよ。
先に言っておくけど本編で名前だけ出てるっていうのは出番に数えないよ」
「え、ええと、出番に関しては作者様からメールが来ています……。
『本編中で緑川に出会っていた場合、危険な青柳ではなく緑川に保護を求めた可能性が高……』」
「おっと、そこまででいいよ。ありがとう。出番なんかにこだわるのは馬鹿馬鹿しいことだったね。
さあ、そろそろ始まるよ」
「よ、よろしくお願いします……」




