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~プロローグ~
『私』の想いは、許されない物だったのだろうか。
『君』との出逢いは、間違いだったのだろうか。
『ひまわり』との繋がりは、嘘だったのだろうか。
そんな考えしか出来なくなる。こんなことになるなら、『君』に恋をするべきではなかった。
……なんて、彼女は思っているのだろう。
「行かないで……ねぇ!」
ひまわり畑の真ん中で、大きな涙を流す2人。
女の子は伊井出神奈。男の子は西内拓。
……そして、それを影から見ているのは、神奈の幼なじみ、沢稲汰。
この物語は、不器用でワガママで、個性的な恋のお話。
恋に恋する1人の少女が、本当の恋を知っていくお話。
そう、『私』と、『君』と、『ひまわり』のお話─────……