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第91話 大津城入城軍勢準備

 力丸達に頼んだものは、すぐに届けられた。


さらに追加して火薬も購入、少量を屋敷に届けさせた。


その火薬を使って裏庭で作業を始める。


「マコ~お料理じゃないの作ってる~」


と、お江が近づいてきた。


「あっ、と、火薬使ってるから駄目だよ」


と、言うとお初がお江の手を引っ張り近づくのを止めてくれた。


「御主人様、なにを作っているのですか?」


と、茶々が少し離れたところで声をかけてくる。


「爆竹をね」


「爆竹?」


油紙に少量の火薬を包み導火線を付ける。


1cmほどの小さな爆竹。


子供のころ駄菓子屋で買って、遊んでいた爆竹。


分解したことがあったのと、砲術も習っていたので似たようなものが出来上がる。


「ちょっと、試しに使うから離れてて」


と、導火線に火をつける。


パンッ


と、乾いた破裂音と共に大げさな煙が白く上がった。


「よし、成功、宗矩、これを大量に作らせて」


「御大将、失礼ながらそれでは人を傷つけるには不十分な威力だと思うのですが」


と、メモを書きながら見ていた宗矩が言う。


「良いんだよ、これ戦に使うわけではないから」


と、言いながらもう一つ作った小さな爆竹を導火線を長くして、竹筒に入れる。


導火線に火をつける。


パッン~


竹筒から煙を出しながら先ほどより大きな音がする。


「マコ~種子島みたいだね」


と、お江は言う。


「そうだよ、おもちゃの種子島を作ってるんだから」


と、俺は胸を張って言うがここにいる者で俺の考えを理解してくれるのはいなかったが、力丸は言われた通りに、今井宗久達に発注した。


火縄銃の弾の早合を作る要領が効くらしく三日ほどで三千の爆竹が準備できた。


流石に、俺の屋敷は安土城城内のため多くの火薬を入れるのにはためらいがあり、町はずれの蔵に入れられたと連絡が入った。


蔵を見に行くと、慶次がすでに理解していたらしく木板と竹筒を組み合わせて火縄銃に見えるように組み上げを今井宗久手配の職人が始めていた。


「おっ、わかってくれて助かるよ、で、ここにこの爆竹を入れるわけよ」


竹筒のケツに小さな穴をあけて導火線を出して仕込む、布をかぶさればハリボテ火縄銃の完成。


「御大将、これ使います?」


流石にハリボテ火縄銃を理解した慶次でさえ首を傾げる。


「使うから、それに見えるように足軽達にも訓練させてもらえるかな?」


「わかりました」


と、少し戸惑った笑い顔で返事が返ってきた。


織田家は今、毛利攻めと長宗我部攻めで大軍を向けている。


そんな中、突如現れた謎に近い俺が二千五百の100%火縄銃装備の軍団を率いて入城すれば偽物とバレバレ、そこをカバーするのが、この爆竹。


本物の火縄銃、二百と、このハリボテ火縄銃をうまく使えば、見ているであろう領民や敵対者を驚かせることができるのではと思っている。


入城の為のデモンストレーションの準備を着々と進める。


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オーバーラップ文庫

挿絵(By みてみん)

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