第792話 魑魅魍魎?
「なんじゃ、こりゃ~」
と、大声で叫ばずにはいられない。
案内された日本式の御殿の玄関を入ると、なんともなんとも・・・・・・。
「え?これバードリ・エルジェーベトの城?」
俺が驚くと、
「え?嘘、これがあのバードリ・エルジェーベトの城?」
お初と、お江も驚きの声を出した。
「え~~ジブラルタルは魑魅魍魎だったのに~」
・・・・・・中は蛍光色に近い色。
床はピンクのハートがいっぱい。
壁は蛍光イエローで、天井はスカイブルー。
その廊下を並ぶロリータファッション・・・・・・下●物語の深田●子のような、ふんわりとした服に身を包んだカラフルなメイドが一列に並び。
「ようこそおいで下さいました」
と、声を綺麗に揃えて言う。
「どこのメイドカフェだよ~」
完全にメイドカフェの金髪美少女リアル版。
「ふふふふふっ、驚きましたか常陸様?」
そう言うと、うちの一番下の子達と変わらぬ位の幼子を連れて現れたバードリ・エルジェーベトも、ゴスロリからカラフルロリータに変わっていた。
ピンクのおばさん・・・・・・大坂ならいそう。
「うっ、おばちゃんのロリータは何か痛い・・・・・・」
「なにか言いましたか?常陸様?ようこそ我が城へおいで下さいました」
「あははははははっ、可愛いお方ではありませんか」
と、茶々にはウケていた。
俺とお初達は、その変わりようにお互い何度も見返して笑ってしまった。
「あははははははっ、あははははははっ、あははははははっ」
と、お江が大笑いすると、バードリ・エルジェーベトは唇をとがらせて、
「こちらの方が可愛いと思ったのに」
と、拗ねてしまった。
ここでキャラ変更しますかね?
「常陸様、ここでは落ち着かないで御座いましょう。こちらへ」
メイド達が足を洗ってくれるのは、なんだかもぞもぞしてむず痒い。
いつもうちの側室や、学校の生徒がしてくれているから慣れているはずなのに。
と、足を洗い加藤孫六嘉明が案内してくれたのは、欄間こそ百合百合な彫刻だが、畳が敷かれた広間であった。




