第772話 目的は王家の谷にあり!
「マコ~、こんな砂の中をどこに行こうっていうの~」
と、お江。
今、砂漠を目的の地に向け進んでいる。
ムリタファスと桃信は、先に人足衆を連れて王家の谷に向かっている。
「常陸、そろそろ何を目的にしているのか、言え」
と、織田信長もお怒りモードだ。
「信長様、王家の谷で検索して下さい」
と、言うと織田信長は電子辞書を出して調べて
「常陸、いくらなんでも儂とて墓荒しはの~」
と、気がついた様子だった。
「え?真琴様、墓荒しをなさるのですか?」
と、茶々も驚き、お初は、
「下衆ね」
と、さげすみの視線を送ってきた。
「まあ、墓荒しなのは間違いないですけど、副葬品狙いの墓荒しではありません。多くのファラオの墓は副葬品狙いの盗掘団により金銀財宝は持ち去られ、せっかくの文化的価値のある、金の装飾品は溶かされ、売られ、そしてミイラは、漢方薬などと薬として売られてしまいます。ですが、俺が文化保護の為に墓を保護したらどうなると思います?」
俺の墓荒し、いや、発掘の目的は、いち早く王家の谷を守る姿勢を見せることにある。
そのスタートとして、一つの墓を掘り当てて、文化的価値を証明する。
さらにその墓を見つければ、『発見者』として、名が永久に残る。
考古学史に名前を残せるというのは、あの土曜の夜のクイズ番組好きとしては夢だ。
俺が、織田信長の軍師として名が残るのは確定だろうが、考古学者として名前を残せる。
それは考古学好きなら夢に思うこと。
「あ~なるほど、真琴様が保護している物を壊すほど、恐い物知らずもいないでしょうから」
と、茶々が納得していると、
「ごめんなさい」
と、お初は謝っていた。
「ふむふむ、多くのファラオが埋葬されているのか」
と、電子辞書を織田信長は熱心に読んでいた。
「目指すはただ一つ、目的は王家の谷にあり」
と叫びラクダを走らせた。




