第746話 教育改革
近江大津城を出立して金沢港から再び潜水艦隊に乗り、かなり遠回りだが日本海を北上して津軽海峡を抜け太平洋へ。
そして、常陸国鹿島港に入った。
前田利常は陸路で向かっている。
「マコ~、茶々姉上様、お帰り。楽しかった?」
と、お江が迎えてくれいつものように飛びかかり抱きついてきた。
「なかなか良い旅でした。これから、いよいよ異国だと思うと胸が高まるわ」
と、茶々が答えていた。
茨城城に一度入城して、旅の疲れを温泉でゆっくり癒した後、
「お江、信海は今井宗久の娘と結婚となった。それと、第二夫人として徳川秀忠の娘を貰うことになるだろう」
と、言うと、
「私も、おばあちゃんになる日が近いのか~」
と、遠くを見つめながらも頬を緩ませ喜びの表情を見せていた。
「学校は落ち着いたか?」
「うん、年長者の者が成長してね、先生を任せられる娘達がいっぱいになってきたよ」
学校は大きくなる一方で、今では日本各地から集まるようになり始めていた。
「よし、第二段階にいくか」
「第二段階?」
「義務教育の開始をする。すべての民に学校教育を強制する」
「うわ、それ結構大事業だよ、マコ~」
「信琴達には、それくらいの事を成し遂げて貰わねばな」
と、信琴を呼び出し義務教育について説明した。
平成時代は6・3・3制が導入されていたが、それを初っぱなからやるには難しい。
その為、4・4制を考える。
七歳から十一歳までの初等教育と、十一歳から十五歳までの中等教育制。
初等教育を国民の義務として強制し、中等教育を希望制とする。
段階的に中等教育も強制にする予定だと説明する。
「父上様、働き手が減ると反発も多いかと」
「だろうな。農民達からが多いのは予想済みだ。だが、それを解決してくれるのがここで作っている」
「え?なにに御座いますか?」
「戦車だ。戦車にアタッチメントを付けて、田畑を耕すのにも使う。平時は田畑、有事は戦車だ」
現在増産を開始した、菱形戦車に田畑を耕すアタッチメントを取り付けた物を絵に描き説明すると
「なるほど、それが広がれば確かに働き手が空きますね」
「そういうことだ。教育は国の未来繁栄につながる。心して取りかかれ」
「はっ、しかと引き受けまして御座います」
と、信琴は任されてくれた。




