第678話 ???うつろ船???
「大変です。お方様。日立城沖に怪しきうつろに浮く船が現れたので藤堂高虎が捕縛したとのこと」
私は茨城城で真琴様の代わりを務める忙しい日々。
真琴様が目指す未来を作るために私はできうる限りの事をすると決めた。
だから苦ではない。
たが、頼れるはずだった信海は帰って来るなり、地震に備えるようにと真琴様の伝言を残して海岸沿いを巡回を始めてしまった。
そこに来て不審な船・・・・・・。
「砲撃なり攻撃はしてきたのですか?」
「いえ、そのような報告はなく、藤堂高虎が日立城で拘束していると言うことです」
「ならば、異国の友好の御使者かもしれません。いったい何が怪しいのですか?」
「それが、御大将が描く絵の様に不思議な身なりをしていまして、氏素性を聞くと『真琴君に会わせて下さい。そうすればわかるはずです』としか言わないのです」
???・・・・・・真琴・・・・・・く・・・・・・ん?
真琴様をその様に呼ぶ人物はいなかったはず、ん?新しい側室?
「一人なのですか?」
「はい、小さな一人乗りのお椀を上下に二つ合わせたような金属の船でして、珍しい船だったので船大工達が調べたのですが、どのようにして動いているのかわからない船なのです。なんでも石炭などを燃やしていない様子で、ですが、進むのです」
真琴様に近しい人物で謎の動力の船?もしや・・・・・・。
「丁重にそして極秘裏にここに連れてきて下さい」
いやな予感がする。
もしや・・・・・・迎えに?・・・・・・まさか。




