第655話 オスマン帝国カルタゴ上陸
使者が来て二週間、戦艦・伊弉冉尊で、護衛に伊達政道の戦艦・韋駄天と小型護衛艦6隻を率いて向かう。
桃信には欧州イバラキ城の留守居役を命じた。
カルタゴは古代から続く都市だが、現在貿易の拠点として再整備がされ城塞港になっていた。
高い石造りの塀を持つ城塞港を目の前にして、アームストロング砲の空撃ちをして敵対心がないのを見せる。
うちのアームストロング砲は後ろ込め式なので実はあまり意味がない行動なのだが、それでも形式的な事としてする。
すると、カルタゴの城塞に設置されていた大砲も空撃ちをする。
相手も敵対の意思がないことを示しすぐに一艘の小舟が漕ぎ出されてきた。
「ふぉっふぉっふぉっ、よく来ていただきました。ご案内申し上げます」
と、ムリタファス・ケラル・アダディリュクが自ら小舟に乗り出迎えてくれた。
俺も上陸船を兼ねている避難船に乗り移り、その港へと向かう。
うちの大型戦艦を直接接岸できる港ではなかったので仕方がない。
伊達政道はそのまま乗船で周囲の警戒を命じる。
俺は『鹿島大明神呂菩殺怖式甲冑』を着用し、お江は軽装の甲胄・・・・・・ビキニアーマーに身を包み小太刀を二本帯剣、ミライアもビキニアーマーに身を包みサーベルを帯剣している。俺の警護役として、俺にピタリと離れずについてきている。
小滝は着物の中に鎖帷子を着込みリボルバー式歩兵銃を背中にしょっている。
オルショリャはいつものごとくゴスロリで、ひらひらレースが装飾された鉄の扇子を仰ぎながらナイフが仕込まれた日傘を差していた。
そういえばオルショリャは戦闘能力確認していない、今後確認する必要があるな。
それと専用甲胄も考えておかねば、と考えながら上陸船は桟橋に向かって進んだ。
「も~みんな、じいやは大丈夫なんだからね」
と、アセナは警戒しているこちらを少し不満げにしていた。




