第639話 サルデ-ニャ島黒坂真琴出撃準備
サルデーニャ島の真田幸村から城を占領したとの報告と、謎の船も無傷で確保したとの連絡がジブラルタル城に入った。
サルデーニャ島はイタリア半島の目と鼻の先、今後の重要拠点として考えていた島。
側室たちと丁度夕飯を食べていた時で、仕事の事を口にするか悩んだが皆は俺の命を待っているように顔を見てきたので箸を置き、
「お初、ジブラルタル城留守居役を命じる」
「はい、わかっております。同行者はいかがいたします?」
と、聞いてくるお初の言葉に、
「私はマコに付いて行くんだからね」
と、お江が言うと、
「私もおにいちゃんに付いて行くんだからね、感謝しなさい」
と、アセナも対抗して言っていた。
「同行者は、お江、小滝、アセナ、ミライア、それと、オルショリャも連れて行く」
「あら、私の穴の虜になったのかしら?」
「こういう時くらい下ネタを忘れろ」
ったく、下ネタという概念が存在しない退屈なオルショリャを求めてはいないが、空気は読んで欲しい。
「なら、なぜにオルショリャも?お江は戦力、小滝は医術、アセナはオスマン帝国の縁、ミライアは戦力補助って言うのは想像付きますが」
「お初、オルショリャには、エルジェーベトの代わりにバートリー家代表として旗印になってもらう。このまま東ヨーロッパを攻めるかもしれぬからな」
「あぁ、なるほど、バートリー・エルジェーベトは何気に真面目に学校の仕事をしていますからね。離れるのは少し難しいかと」
「そう言う事だ。ジブラルタル城に残る桜子とラララは、お初の補佐を頼む」
「はい、もちろんにございます」
「留守をしっかりお守りしますです」
早速、戦艦・伊弉冉尊の支度を始める。
・・・・・・サルデーニャ島要塞化をするのに左甚五郎も連れて行こう。
それに、敵の潜水艦?を調べさせる大工が必要。
うちの大工衆を束ねる左甚五郎は適任だ。
お初は何かを察したのか渋い顔をしていた。




