第637話 サルデ-ニャ島サッサリ攻略戦・その4
「殿、サッサリ港城塞に我が真田の六文銭が見えます」
サッサリ港城塞に近づくと城塞にはうちの旗がなびいているのと同時に城門に引き返してきた敵兵士達が閉ざされた城門を打ち破ろうとしているのが見えた。
「間違いない、城塞は猿飛佐助達が占領している。敵はそれを奪い返そうとしている。アームストロング砲をよくよく狙って城門に群がる兵士達を打ち払え、それと同時に上陸戦用意」
アームストロング砲が城門ギリギリを狙って弾を放つと、敵兵士は吹き飛び、蜘蛛の子を散らしたかのように逃げ惑った。
その右往左往混乱しているところに上陸部隊が一気になだれ込む。
俺も十文字槍を持って上陸、一暴れし城門の前に陣形を守りの陣形を組んだ。
「中の者、真田幸村なり、門を開けよ」
すると、閉ざされていた無骨な飾りっ気のないつまらない門は開いた。
どうも、俺は御大将が作る絢爛な門ばかり見ているせいか美少女が飾られていない城門は駄作に見えてしまう。
開いた門の中ではうちの家臣達が、疲弊しきって守っていた。
「皆、よくやった。ご苦労」
「はっ、ありがたきお言葉」
「猿飛佐助とその一味は休め。これよりこの真田幸村直々に守ってくれる。船よりアームストロング砲を運び入れ守りを固める、この城塞を守りぬく、北斗七星桃信様に戦艦・伊弉諾尊の指揮権を一時委譲、海からの敵の侵入を防いでいただく」
敵兵は隊列を整え直すと、城塞奪還のために進軍してきた。
そこをアームストロング砲で隊列を崩しては、リボルバー式歩兵銃で狙撃し、さらに逃げ惑う敵兵を槍隊がとどめを刺す戦いをした。
一週間その戦いが続くと、攻めてくる敵兵は消えた。
「サッサリ港城塞、占領完了、勝ちどきを上げよ」
「えい、えい、おーーーーーーー」
「えい、えい、おーーーーーーー」
「えい、えい、おーーーーーーー」
兵士達が勝ちどきを上げ、ホラ貝がけたたましく鳴り響く。
俺は敵国バチカンのすぐ近くの島のサッサリ港を無傷で手に入れた。




