第544話 離島の活用法と、国旗?
「しかし、失礼ながらこの島に労力をかける意味は、おありなんですか?」
と、お初が聞いてきたので
「ほら、今回みたいに避難場所に使えるからね。絶海の孤島でも交流があるかないかでは、大違いだよ。交流がある島なら避難場所として安心して使えるわけだし」
一度、島を訪れて歓迎されるが、それがたまたま祭りの期間で神様の使いとして思われ歓迎された船が、出航して嵐にあい再び島に行ったら、何しに来た!って襲撃されてしまった例などを知っている。
「では、交易だけでなく、木々などを植える手間は?」
「だって、木々がなければ船の修繕もできないでしょ?それに灯台の役目を持たせる櫓も作りたいし」
と、言うとお初は納得し、
「この島の発展が航路の安全に繋がるわけですね」
「そういう事」
原住民の代表的な人物を集め、木々を植林する見返りに、嵐の時には避難場所として使わせて貰うことを取り決めた。
原住民からは俺の仲間なら歓迎するから見分け方は?と、聞かれてしまう。
そういえば、今更ながら国旗を定めていない。
艦隊は基本的には織田信長の家臣団か俺の家臣団なので、織田木瓜紋か俺の抱き沢瀉の旗が掲げられており味方なのが一目瞭然で、あまり気にはしていなかった。
「国旗が必要かな~ん~取り敢えずは、織田木瓜紋と抱き沢瀉の旗が味方の目印で」
と、両方の家紋の入った旗を三本ほど渡した。
国旗の制定を勝手にしてしまうわけにもいかない。
これは織田信長と要相談だな。
日の丸の国旗を使うかは、織田信長に話してからでないと。
「マコだけだったら、美少女の旗作りそうだよね」
と、お江が笑うがお初は隣で石にでもされそうなほどの冷たい目で見ていた。
「流石にそれはね~はははっ」
いや、マジにそんな旗は国旗にはしないから。
嵐は過ぎ、海が穏やかになったので3日ほど避難させて貰ったモアイ島を後にした。




