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第526話 領内巡察・水戸城・山内一豊

 馬で水戸街道を南下する。


街道は整備が進んでおり日立から水戸なら馬でゆっくりでも2時間ほどで着く。


夕方に水戸城に入城すると山内一豊と、その妻・千代そして娘である与祢、そしてその婿養子が出迎えた。


史実では山内一豊の実子・与祢は天正大地震で長浜城で死んでいるが、俺の歴史改変で山内一豊は長浜城主にはなっておらず、難を逃れている。


その為、一豊は縁戚から与祢に婿養子をとらせ、跡継ぎとして教育していた。


史実では山内一豊は1605年に死んでいる。


二度目の卒中だったはずだ。


だが、俺が一豊を雇うときに酒を控えるように言った為か、千代が健康を管理し卒中を起こしていない。


水戸だからではないが、納豆もよく食べさせているそうだ。


元気なのはなにより。


「ようこそお立ち寄りくださいました」


と、一豊が言うと


「山内光豊と申します。どうか、お見知りおきを」


と、婿養子も挨拶をした。


「これ、光豊。自分から話しかけてはなりません」


と、千代が叱責する。


「ああ、構わん。一豊の養子なら将来、山内家の跡を継ぐのであろう?なら、直臣と変わらぬ。直答を許す」


「ありがとうございます」


家臣の代替わりも少しずつ始まるだろう。


この光豊がどのような人物か見ておかねば交通の要所である水戸を山内家に任せてはおけない。


「光豊、率直に申せ。この水戸はどうだ?」


「はい、失礼ながら申し上げます。那珂川が近くにはありますが清らかな水を山から引かねば、町の発展するとともに水が不足するかと。水戸の水は飲み水には適しておりません」


・・・・・・茨城県民なら郷土の歴史授業で習う。


水戸市町の南部は元々湿地でそこを埋め立てて町として整備するのだが、湿地であるのに井戸を掘ると飲み水に適さない水で飲料水に困るのだ。


そこで、10キロほど山に入ったところから水を引く大事業を徳川光圀が指示する。


笠原水道。


昭和初期まで使われる水道だ。


なかなか聡明な光豊。


「そうか、水道。良い発想だ。金はこちらから出させる。すぐに始めよ」


「今以上に水戸を発展させて御覧に入れます」


「頼んだぞ」


山内光豊、水戸を任せられそうだ。


「那珂川の洪水対策も任せられるか?」


「勿論にございます」


那珂川・久慈川は江戸初期大洪水で田畑を失い、水戸藩の財政を圧迫させる要因の一つになる。


その対策も必要だ。


「なら、久慈川を藤堂高虎、那珂川を山内光豊に任せる。切磋琢磨し協力し合い河川工事をしてくれ」


「はっ、しかと」


「一豊、良き婿を貰ったな」


「はい、千代が見つけてきましたので」


と言う一言で納得してしまった。


この山内家は千代で成り立っていると言って良いだろう。


女がしっかりしている家は安定する。


うちも茶々がしっかりしているから安定している。


「千代、これからも一豊、光豊をしっかりと支えよ」


「ありがたきお言葉にございます」


この晩、水戸城に泊まる。


やはり、火の通った魚だった。


まあ、これはこれで美味いから良いが、食中毒対策に火を通すことは大切、それはわかるのだが。


確か、アニサキス対策で生魚を禁止させるんだよな、山内家は。


そこで領民は、かつをのたたきをあみ出して「火は通してます」ってトンチをするのだが。


アニサキスに対して正露丸が効くってニュースを見ていたけど、正露丸なら作れそうじゃないかな?


確か、木を煮詰めた液から作る薬だから青カビからペニシリンを作るよりは出来たはず。


ペニシリンの作り方も、あのドラマと漫画しっかり読んでおけば覚えて役に立てたのだろうけど、流石に覚えてはいない。


ん~その辺りは小滝達に任せて見ても良いかな。


などと考えながら、膳を味わった。





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