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第47話 初恋

 安土城本丸から屋敷に帰ってきた俺は、茶室に籠った。


誰にも見られたくなかった。


考え込んだ自分を。


うちの茶室は屋敷の離れになっており籠るのには、一人で考え事をするのには都合が良い。


何を考えたかは結婚だ。


結婚を人生のなかで意識したことなど一度もなかった。


まだ今年で18歳になる俺にはまだまだ先のことだと思っていたし、そもそも彼女すらいない。


好きな女はいた。


いると言ったほうが良いのか?死んだわけではないのだから。


修学旅行で俺は清水の舞台で愛を叫んで告白しようと心に決めていた。


しかし、それを実現する前に俺はこの安土桃山時代に紛れ込んでしまった。


タイムスリップしてしまった。


と、言うのが正しいのか?


隣の一軒家に住む、絵に書いたようなお手本の設定の幼馴染み、久慈川萌香の写真を映し出すスマートフォンの画面を見ていた。


美少女とは言えないが慣れ親しんだ顔。


これほど長く離れているのは人生で初めての経験なのかもしれない。


俺は映し出されている萌香に告白するつもりだった。


初恋の相手。


一番自然体でいられる相手、そんな萌香を意識し出したのは高校の入学ぐらいからだった。


萌香は運動神経が良いスポーツ万能なボーイッシュな女。


さばさばしていて男子に人気があった。


きっと、同性の友達のように接する事ができたからではないだろうか?


そんな萌香を誰にも渡したくはないと思った。


だから告白するつもりだったのにこんなことに。


茶々、お初、お江、好みでないわけではない。


好きかと聞かれるとそれはそれで困る。


しかし、この世界で生きていくとなれば伴侶は必要。


性欲を満たしたいだけなら、それこそ桜子達だって良いわけだ、それがこの時代の価値観に合った考えなはずだ。


でも、今は結婚の話、しかも、茶々は納得済み。


ん~期限を設けてそれまで帰られそうにないときは結婚するか?


それって自分勝手だよな。


答えが出せない以上はしばらく待って貰おう。



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挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[一言] 冒頭にあった手紙の中に、萌香さんへのメッセージが有ったのだろうか? 絶対に、書きながら、すごく、すごく、泣きながら書いたと思います。 二度と会えない好きな人に、せめて気持ちだけでも伝えたいと…
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