第478話 ジブラルタル港城築城
真田幸村が陥落させたイスパニア帝国ジブラルタル港砦の城塞化を始める。
サン・ヴィセンテ岬砦は蒲生氏郷を留守居役に任命し、大西洋側の警備をして貰う。
俺はジブラルタルに居を移した。
イギリス帝国がこちら側になっているのと、先の海戦での戦艦損失が大きく、フランス・オランダ・スペインは大西洋側での活動は小さく、注視するのは地中海となっている。
ジブラルタル城は今後のヨーロッパでの活動の要。
しっかりと腰を据えて築城する予定だ。
陸地もジブラルタル港を中心に約20キロ圏を実効支配する。
各地に急ごしらえのドーム型砦を建設。
資材は、アメリカ大陸で作られた物を組み上げるだけとし、迅速に進めた。
すると、貧しい農民、虐げられていた貧民層が新たな支配者を求めて人が集まりだした。
王家や一部の貴族が私腹を肥やしていたイスパニア帝国にはそのような者は多く難民キャンプのように周りがなりだしていた。
そのもの達に炊き出しをして食事を与え、そして仕事も与える。
そして賃金も払う。
自然と領土は広がり、グアダルキビル川を国境線にした領土ができあがりつつある。
もちろんイスパニア帝国も武力で侵攻しようとするがこちらのアームストロング砲と、リボルバー式歩兵銃になすすべはなかった。
多数対少数の戦いは真田幸村に任せておくのが良い。
蒲生氏郷は愚鈍な男ではない。
ただ守備に徹するだけでなくどこを占領すれば今後有利になるか常々考えており、その結果、ポルトガルのロカ岬を艦砲射撃し占領した。
真壁氏幹もジブラルタルの対岸タンシールを砦化の整備を開始。
「さてと、左甚五郎を呼び寄せるか」
との言葉に、お初はしかめっ面を惜しげもなく見せていた。
「また、造る気なんですね?」
「ああ、このジブラルタル城は堅牢かつ絢爛豪華な城とし、ヨーロッパを睨む拠点とする。その俺の城に必要な人物と言えば左甚五郎だ」
と言うと、お江は、
「次はどんな美少女かな~~」
と、喜んでいてお初は、頭を抱えるのかと思いきや、
「ああんもう、こうなったら自棄です。今までにないくらいの、いや、今までよりすごい物をつくり、南蛮の人々に呆れられてください」
と、なんか、お初は壊れていた。
大丈夫だろうか、お初。
アメリカ大陸から石工職人と日本から左甚五郎を呼び寄せるための手配をする。
しばらくジブラルタルに腰を据えることになるだろう。
神聖ローマ帝国ルドルフⅡ世の使者ルーラント・サーフェリーが圧倒的火力の報告をすれば必ず何かしらのアクションを起こす。
それを築城をしながら待つこととする。




