第423話 伊達政宗・クスコ奪還戦
日本国本土からは高速輸送連絡船が往復し、代わる代わるグアヤキル城に輸送が来るようになり、武器弾薬の他に食料も米や麦、蕎麦などが兵士たち届くようになってきたのでなに不自由ない生活になる。
最先端の兵器を扱う兵士達は5000人からになった。
もちろん、萌な陶器に入った御神水仕立て御祓い済み御神酒シリーズや反物、鉄製農具も届くそれをインカ人に売る。
珍しい陶器と、お酒の組み合わせは人気が出る。
インカ人にはお金でのやり取りではなく物々交換感覚が基本だったので、金銀の小指の爪ほどのサイズの小粒を作らせ、それを貨幣として使うところから始めた。
ただし、文化財になるであろう加工済みの金製品のやり取りは禁止する。
ダイヤモンド、エメラルド、ターコイズなどの宝石も日本国貨幣との交換にする。
少しずつ少しずつ貨幣制度を整える。
約二週間サイクルで代わる代わる来る高速輸送連絡船に左甚五郎率いる大工達を送るように茶々に手紙を書く。
グアヤキル城城塞都市の平民が暮らす家々をパネル工法で作りたいからと書いて。
もちろん、本当の狙いは別だが。
グアヤキル城城塞都市が繁栄を始めた頃ファナ・ピルコワコが
「ご主人さま、クスコを奪還いたしたく、お力をお貸しいただけませんか?」
と、最近慣れてきた日本語で頼んできた。
「クスコはインカにとって重要な土地、クスコを首都にしとうございます」
「あい、わかった、ただ俺はちょっと動けないから、伊達政宗、クスコ奪還総大将に命じる。兵士2000人、アームストロング砲20門・リボルバー式歩兵銃1500を使い奪還を開始せよ」
「はっ、すぐに準備を整えまして」
と、出発の準備を始めるとインカ人達も槍を取り戦うと集まる。
少しずつ自衛も教えなければならない。
「よし、弓矢は使えるのだから、鏃は日本製の鉄製の鏃をつかわせよう。槍も出来る限り提供してやれ。ただし、相手をアームストロング砲とリボルバー式歩兵銃で弱らせるのは政宗の仕事ぞ、頼むぞ」
「心得ました」
と、言って二日後、クスコに向かって進軍を開始した。
クスコは20日後、イスパニア帝国兵逃亡により軽々インカ帝国の手に戻った。
イスパニア帝国兵には日本製の火器の噂が広まり、進軍してきたら逃げるしかないと考えているらしい。
クスコの街の壊された神殿修繕が開始される事になった。
伊達政宗にはしばらくクスコに留まるよう命じた。
俺は重要拠点にするべく地に艦隊を率いて出撃した。




