第397話 ピラコチャ
2012年12月23日、世界は第五の裁きを受ける日。
マヤ文明の暦が終わる日。
ノストラダムスの大予言に次いで、有名な世界終末予言。
マヤの伝承では世界は今までに4回滅びていて今は第5の世界なのだが、その第5の世界も終わりが予言されている。
俺はその流行で話題になった本「神々の指紋」シリーズの大ファンで多少なり古代史や伝承の知識がある。
まぁ、あの『ふしぎ発見!』で、特集されたから興味を持ったのだが、結局世界は終わらなかった。
その読んだ本に登場する神『ピラコチャ』とは、南アメリカ大陸に文化をもたらした最初の8人の親とされる神。
外見は白い肌、髪は白く、目は青い。
水、嵐を操る神。
・・・・・・新甲冑・鹿島大明神愛闇幡型甲冑・・・・・・
『白銀の甲冑、武田信玄の諏訪法性兜や、石田三成の乱髪天衝脇立兜のように兜にはヤクの白い毛がフサフサとあしらわれ、前立てには武甕雷男神を具現化したような金の人面で、目にはオーストラリアから仕入れているオパールが使われている。
目に使われたオパールは青黒く光り輝き全ての物を睨みつけているようだ』
そうだ、何かを想像出来ると思ったら、あの本に出ていたピラコチャと言う神様の姿を想像出来たんだ。
そして、見ようによっては俺が神に祈り嵐を静めたかのようにも見える。
ただ単にハリケーンは通り過ぎただけなのに。
ファナ・ピルコワコは、恐れ驚きと戸惑いと複雑の表情で、
「本物の ピラコチャ ここにいた イスパニア 侵略者 偽者」
そう言いながら、俺の前に跪き両手を高々にあげて甲板に付ける。拝んでいる動作をし始めた。
でも、ピラコチャって再びマヤに現れる時は滅亡をもたらすと言われて予言されていたから、イスパニア人の侵略者フランシスコ・ピサロが勘違いされるんだか伝承をたくみに利用してインカを滅ぼしたのではなかったかな?
今更、ピラコチャ?
なんなのだ?
ファナ・ピルコワコ、君は何を知っている?




