第362話 ケアンズ城改築開始(オーストラリア編2)
ケアンズ城を砦から城へのレベルアップを図るために改築を始める。
改築奉行は森蘭丸・・・・・・のはずだったが、なぜか俺が。相変わらず左甚五郎とその大工達で改築になってしまった。
森蘭丸はと言うと、南国の海を好きになってしまった織田信長の命でニューカレドニア島に海城を築城開始してしまう。
まあ、良いだろう。
今回は縄張り、城の堀の形の改修はしない。自然の地形を利用し、三角パネル工法で作るドーム型の建物に大砲を設置する守りを重要視した造りで改築していく。
人手もなんとかアボリジニから雇えることとなり、左甚五郎は言葉の壁とぶつかりながらパネル工法の工房建設から開始していた。
ケアンズ城に入ってくる海からの玄関口、チャイナマン川の河口には両岸に合わせて25の砲台が設置される。
敵は海から来るであろう侵入者、それからの守りが完璧ならよい。
前回ケアンズ城はログハウス工法で建てた建物だった。それを少しずつドーム型の住居群に変えていく。冬も温かな地域なので防寒はさほど考えなくていいので、寒がりの俺には丁度いい。
本丸御殿30畳ほどのドーム型2棟連結、二ノ丸20畳ほどのドーム型を3棟連結、三ノ丸10畳ほどのドーム型を15棟連結する。
ん~宇宙ステーションのような城になっていく。
本丸御殿は信長用、二ノ丸御殿は俺達黒坂家の住居、三ノ丸は政庁や守備兵の住居として機能する。
パネル工法の生産が軌道に乗ると、城の形になるまではさほど時間を必要とせず半年ほどで完成した。
その後、三角パネルは各地に輸送を開始する。
工房で学んだアボリジニも、自分たちの住居に活用し始めた。
オーストラリア大陸のスタンダード住居が、ドーム型が基本構造になってしまったのは言わなくても想像できるであろう。
たまに馬で砂漠地帯を走り散策すると赤い台地にドーム型住居、なんか火星移住計画のCG、いや、スター〇ォーズの映画の世界に入ったかのようだった。
ニューカレドニア島はと言うと、切り出した木が組まれ高床式になりその上にドーム型住居が作られる城が作られている。
オーストラリア大陸だけでなく、世界のスタンダード住居がドーム型になるのではと考えさせられる光景だった。
信長は、白い砂浜ビーチでココナツのジュースを飲んでいた。
定年退職したブルジョアサラリーマンか?日差しがまぶしいのかサングラスをしているのだから最早なんとも言い難い。
隠し撮りは取り敢えずしておく。後世で織田信長のイメージを大きく覆す写真になるであろう。




