第353話 安全祈願祭と口噛み酒
1593年4月1日
装飾を施したChampion of the sea HITACHI号とChampion of the sea TSUKUBA号とChampion of the sea KASHIMA号の航海の安全祈願の御祓いを鹿島港で行う。
映画で見るような瓶を船首で割るような西洋式ではなく、極々普通の神式の御祓いを鹿島神宮神主に粛々と執り行ってもらう。
榊を祭殿に奉納し、最後に清めのお酒を口にする、
「ん?なんか違うお酒?あれ、少し風味が違うような?ちょっと違うような濁酒?」
と、小声で言うと、神主が
「本日は右大臣様の大切な門出の神事のため、より清めの力強気、鹿島の巫女が作りました口噛み酒を用意したしだいに御座います」
と、三三九度の杯を注いでくれたのは、黒髪ロングで中学生くらいの明らかに穢れを知らない雰囲気を漂わせる神秘的な美少女だった。
美少女の口噛み酒・・・・・・萌える~~。
不謹慎に喜びたくなってしまうが、そこは流石に抑える。
しかし、良いことを思い付いてしまうのが悪い癖かもしれない。
美少女が造る口噛み酒、商品になるぞ。
その気持ちを抑えながら粛々とChampion of the sea HITACHI号と、Champion of the sea TSUKUBA号とChampion of the sea KASHIMA号の御祓いの儀は終わった。
その後、三隻は九鬼水軍の兵士達の増援と共にうちの兵士達が伊豆大島までの試験練習航海を実施した。
前南蛮型鉄甲船も伊達の兵に渡し、同じく試験練習航海に同行し次のオーストラリア大陸への船出の準備を進めた。




