表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

272/1168

第271話 笠間稲荷神社神主

 左甚五郎が困り顔で登城してきた。


「どうした?そんな困った顔をして?こないだの例大祭の差配は新免が取り仕切ってくれたのであろう?」


「はい、滞りなくいたしてくれたのであっしは特に手出しはしていないのですがね、御大将が例大祭に厚く遇したので会いたいという者が現れまして、話しを先に聞いたのですがどうしたものかと・・・・・・」


と、なんとも言いにくそうに言う。


「誰が会いたいと申しているのだ?」


「はい、笠間稲荷神社の神主なのですが、それが、連れてきたのは良いのですが、あの門で見入ってしまったのか立ち止まってしまって動かないのです」


「大手門のあれか?」


「はい、鉄黒漆塗風神雷神萌美少女門に見とれてしまったようで」


「おっ、なかなか見込みのある神主ではないか?よし、会いに行くぞ」


と、俺は動かなくなってしまったという神主に会いに門に行くと、座り込んで見ていた。


「これ、黒坂常陸様ぞ」


と、左甚五郎が言うが微動だにしない。


俺はその隣に座り肩に手を回して、


「良いでしょ」


と、声をかけると


「素晴らしい、とても素晴らしい、これは神々しさを感じる」


と、言う。


「で、あなたはだれです?」


と言う神主に、


「黒坂常陸守だ、この門の素晴らしさがわかってもらえて嬉しい」


と、言うと


「申し訳ありません、私は笠間神社で神主を務めます、佐伯崑々(さえきこんこん)と申します」


「なにか用があると聞いたが?」


「はい、常陸様は神社に対して信仰厚き方と聞き及んで厚かましいお願いではございますが修繕いただいている本殿に合わせまして山門を作っていただきたくお願いに来たのですが、この門・・・・・・素晴らしい」


と、また、見入ってしまう崑々を力丸と宗矩が抱えて城の広間に運んだ。


「笠間には高山右近の事で迷惑をかけてしまったからな、よし、甚五郎、山門も新築せよ。寄進する」


「よろしいので?」


と、崑々。


「もちろんだとも、後々まで続く門を作ってくれ、頼んだぞ甚五郎」


「はい、もちろんあっしはそれが本業なのでかまいませんが、門、どんなのにします?」


と、門の作りの話しをしていると、襖を器用に開け入ってくる武丸。


武丸が部屋で黙々とハイハイをしている方が気になり、適当に返事をしてしまう。


「それは二人で決めてもらってかまわない。お金は茶々と力丸との相談だから俺からは言えないが、あまり贅沢な作りでなければ問題ない。あとは任せる」


武丸の後ろからどこへ行くのか付いていく俺。


「たけまる~たけまる~」


そのことがどのような結果になるかは俺はまったく知らなかった。



10巻10月25日発売☆11巻続刊決定

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

オーバーラップ文庫より

原作1巻再々重版・2、3巻重版出来

書籍版全巻6万文字の大加筆&書籍版オリジナルヒロイン大活躍中&オリジナルキャラ登場

公式無料試し読みサイト

https://over-lap.co.jp/Form/Product/Reader_nvl.aspx?pid=9784865545326&cat=BNK


4巻2023/07/26発売

挿絵(By みてみん)

電撃大王連載中

電撃コミックスNEXT


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i621522 【書籍版案内】 最新情報オーバーラップ文庫公式サイトへは画像をクリック i533211 533215 i533212 i533203 i533574 i570008 i610851 i658737 i712963 本能寺から始める信長との天下統一コミカライズ版☆最新情報☆電撃大王公式サイト i533528 i533539 i534334 i541473 コミカライズ版無料サイトニコニコ漫画
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ