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茶々視点外伝 茶々視点・①①話・黒坂真琴の復活

母上様が命じられた通りしばらく様子を見守って数日が過ぎると、黒坂様は庭に出て木刀で素振りを始めた。


私が声をかけるより幼子のほうがよいかと、


「お江、黒坂様が鍛錬を始められました。縁側でしばらく黙って見ていなさい。追いかけっこしようと黒坂様が言うまではなにも言わずにね」


「うん、わかった〜マコの事見てる〜」


素直に返事をしてすぐに向かった。


「姉上様様良いのですか?」


「お江だからこそ良いのですよ。私たちみたいに物事の善悪をわかっている年頃より無邪気な幼子、そして黒坂様を気に入っているお江だから良いのです」


「そう言う物ですかね?それよりあれだけの腕の持ち主なら私は剣を習いたいと思います」


お初が思いも寄らない事を言いそのまま続けて、


「自分自身の身守れるくらいにはならなきゃって私はあのあと考えまして」


「そうですね、私も少し習おうかしら……お江と遊ぶ心を取り戻したら頼んでみましょう」


「はい、姉上様」


この日、お江は日が傾くまで私達の居室に戻って来なかったので流石に迎えに行くと、お江は追いかけっこで捕まったのかくつぐられていた。


「マコ〜もう勘弁して〜あははははははっくちゅぐったすぎて、おちっこ漏れちゃうよ〜」


!?


止めさなければ!


「黒坂様、幼子を辱めるのが好きなのですか?」


パッと手を話私に振り向くと、


「うわっ!びっくりした〜。……辱めなんてしてないから!人聞きが悪いからやめてよ」


「そうですか?なら良いのですが。お江夕刻です。部屋に戻りますよ」


「は〜い、マコ〜いっぱい遊んでくれてありがとうね〜」


お江は私に寄ると手をつないだ。


「黒坂様、お江がお世話になりました」


「世話だなんてたいそうな事してないから気にしないで」


「ありがとうございます。そうそう、黒坂様は鹿島新当流を修めていると伺いましたが、私達にそれを教えていただくことは出来ますか?」


「……」


明るい顔を取り戻していたはずの黒坂様は暗い目をして掌を見た。


竹刀だこを親指でスリスリと擦りながら、


「……一応実家では師範代として教えていたから俺で良ければ大丈夫だよ」


少し考え顔をしながら言う。


「では明日よりお江も連れてお伺い致しますね」


「あっ!ツンデレ姫元気?」


「つんでれ姫?」


「あっごめんごめん気にしないで。明日からだね、3人分木刀用意してもらうから茶々達は襷?用意して来てね」


「はいわかりました」


「え!?3人分?私もやるの?」


お江が少し驚く。


「そうですよ。自分自身の身を守る術を身に付けなくてはなりませんから」


「は〜い、マコ、明日からよろしくね〜、それよりお腹空いた〜早く帰りましょう姉上様〜」


お江は私の手を引くので私はそのまま黒坂様に一礼して部屋に戻った。

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