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第106話 ハーレムルート解禁

 茶々の許しがあり、桜子は正式に側室となった。


抱きました。


ハーレムルート解禁だ。


貴司、智也、きっとお前たちは俺を羨ましがるだろうな。


この世界に来ることになった修学旅行で入った寺の中で話していたハーレムルートになっている俺は想像できまい。


などと考えていた。


三日間、茶々が寝所を一緒で、一日が桜子が寝所に来る交代制だった。


茶々が決めたのであろう、そんな日々が始まると俺を冷たい目線で見ている人物がいた。


お初だ。


最近あからさまに避けられている気がする。


蹴り飛ばしてこないだけ良いかとは思うが、毎日のように顔を出していたお初が西御殿から現れなくなると寂しいものがあった。


「なあ、茶々、お初はどうしたんだ?」


と、聞くと、


「御主人様は鈍感なのですね」


と、返事が返ってきた。


後ろから手をまわして俺を絞めて遊んでいるお江が、


「マコー、鈍感、鈍感、マコは鈍感お化け」


って、せっかく舐め舐めお化けから進化して人間になれた俺の呼び名が、鈍感お化けと呼ばれるように退化してしまった。


鈍感、・・・・・・。


流石に「鈍感」と言われれば気が付いてしまう。


俺に惚れていたのか。


いや、だって、茶々と結婚しているのに駄目だろ?


若いお初だ、きっと青春の気の迷い。


今はそっとしておこう。


何かあれば母親のお市様だっているのだから。


深く考える必要はないだろう。


この時代の大名の女性は政略結婚という大事な役目がある、だから好いた惚れたで結婚は出来ないのだから、俺が口出しをするべきではない。


ただ、唐揚げ好きなお初の為に、絞めたて毟りたて捌きたて揚げたて新鮮自慢の唐揚げは届けてあげよう。


俺の住居の東御殿に入りびたりのお江に持たせる。


次の日、返ってきた皿には一枚の短冊が乗っていた。


『叶わねど 愛しき思い ここに乗せ その先に見る 常陸兄』


・・・・・・。


「茶々、どうしよう?」


と、慌てて相談する。


「御主人様がお決めになる事です」


「いやいやいやいや、だってこれ受け入れたら、実の妹が俺の側室になっちゃうんだよ?良いの?」


「御主人様、我々姉妹は一度落城の憂き目にあっております。その時、弟を殺されました。ですので、今こうして姉妹そろって同じ城に住んでいることは幸せなのです。お初にお江が知らない武将に嫁いで戦乱に巻き込まれるくらいなら、同じ人を主人とし一緒に暮らすことのほうがどれだけよいでしょうか、もし戦になっても同じ城で死ねるなら文句もありません」


と、少し涙目になりながら言う茶々。


いとおしくなり抱きしめた。


「わかった、姉妹離れ離れにならない方法を考えような」


と、言うと、茶々はコクんと頷いていた。


さてさて、お初をどうにかしなければ。


『受け取りて 君の心の 内を知り ハラハラドキドキ 心境です』


と何とも間抜けた返書を送った。


短歌なんてやったことないもの、仕方ないやん。


サラダ記念日でも読んでおく教養なんてないし、和歌集の授業眠すぎて苦痛だったんだから。


俳句のほうが気楽で面白かったな。


次の日になるとなぜか普通にお初は東御殿に顔を出していたが、気恥ずかしくて声はかけられなかった。


なぜ現れるようになったのかには少し疑問があったが触れると引きこもりになりそうだから触れないでおこう。






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