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愛のあるアイアンクロー

まだ続く戦闘回!正直疲れ気味ですが、頑張って行きましょー!

先に飛び出したのは建御雷の方だった。

速い、あまりにも速すぎる。文字通り、

クレーターができるほどの爆発的加速。

しかし、その速度故に曲がることはもちろん停止などできるはずもない。コナンで弾丸を避けていたのと同じ原理。予備動作とタイミングさえ掴めれば避けられるーー

「だってのォッ……グァッ」

直撃はしなかったが、衝撃波までは避けられるか!

地面に叩きつけられ、肺から空気が押しでる。

存在が破壊神過ぎて辛い。ゴジラかよ。

「月狐、スマン。もうちょい頼るわ。」

「もっと頼っていいのよ!」

「艦これの雷かよ。」

「建御雷だけにね。」

笑えねぇよ。

うぅ……クソ。三半規管まで狂ってやがる。フラフラで気分悪ぃ。

今のは、おそらく開戦の合図。なかないい趣味してるよ、ホント。

建御雷と言えばアレだろうに。

「ーー布都御魂。吹っ飛ばしてやるよ、陰陽学者。」

布都御魂。建御雷を建御雷たらしめる剣。伝承では剣だが、今回は鉈。

建御雷が握った刃物が布都御魂になる。

悪神、悪霊を打ち払う剣らしいが……要するに気に入らない奴に対する攻撃力超アップ、ってところか。

割とクソだな、コイツ。

ただきつい。溜まってるダメージが洒落になんねぇ。

ただ、男には退けない一線もあるって事で

「おう、来いよ女体化男神(オカマ野郎)。盛大に相手してやるぜ!」

嘘です虚勢です来ないでくださああああああああああ――

「――急急如律令!」

前方に呪符を数枚放ち、一気に発動。

土行符、土壁を複数並べる。この壁で突貫の速度を殺せば対処は可能。のはず。

壁を突き破る轟音でタイミングをつかんで跳躍。

眼下で壁を突き破る建御雷の姿を見送って――ニタリ。

「計画通りッ!」

破壊され、大きく飛び散った土壁の残骸。その中でも大きいものを空中で蹴って方向転換。

目標?んなもんきまってんだろ。

「その首、もらったァァァァァッ」

この角度なら、確実に――

と、急にスローモーションになる世界。

つまるところ、コレはやばいと本能が告げておそらく擬似的な走馬燈みたいになってるんだな。ちなみにこの現象、今まで三回だけ体験したことがある。

おっと、建御雷がこっちに向かってくる。

さっき俺はヤツを見送った。つまり、ヤツとの進行方向は同じはず。

なのに向かってきている。ありり?矛盾か。

対処ならできる。けど。

「やれ、月狐!」

回復を犠牲にして懐に一撃を叩き込む!

「ほいなっ狐火!」

狐火。管狐は神霊の一種だからひと味違う。

爆風が巻き起こる。おかげで直進が相殺される。

ふっと着地する。口の中に血の味がにじんで気持ち悪い。

だが、さっきのターンのトリックも判明した。

「へっ、そっちも懐に土壁隠してやがった。」

その土壁の破片を足場にして方向転換したらしい。

なんつー荒技だ。

「おうよ、おかげで足がいっちまったがな。」

「そりゃそうだろ、あんな速度で方向転換したら普通足の跡形もねえぞ。」

という俺もボロボロだ。

内臓損傷、肋骨が二、三本と右足が折れている。未だに眼はぐるぐる回ってるしメンタルだけが至って健康的な慢性おうち帰りたい病。もう、やんなっちゃうわ。

次で、終わらせる。

「ふ、次で終わらせるつもりか。」

「おう。こっちも限界でな。」

風が吹いた。

木の葉が舞い上がる。

そして風が止み、木の葉が――

落ちた。



「吹っ飛べ魔導師。」

「死に曝せ武神。」



最後の激突は静かに終わった。洒落てんなぁ。

結果は……。

「グハァッ」

吐血。おもいっきしやられた。

が。

「ハハハハハ、ハハハハハハハハハハハ。やりやがったなぁ、おい。」

布都御魂は砕けていた。

神剣を砕く、か。なかなかやるなぁ。

布都御魂が建御雷を建御雷たらしめる。ならばそれをぶち壊せばいい。

そうすれば、建御雷は己を維持できない。

神という存在は簡単に言えば情報の塊である。情報に損傷を受ければ回復するまで一旦退かなければならない。

これは憑かれた人間のスタミナ切れではなく、神のスタミナ切れを狙った一か八かの賭だった。

それも、未解剣ならばこそ。

原典、原義共に不明。何をもってそれが起こるのかが分からないならば、神剣だって砕けるはず。

建御雷の神威が退いていく。

「建御雷の霊圧が…消えた……?」

「……チャドじゃねーよ。」

BL●ACH読んでんのかよ。

「ま、あんたはよくやったさ。ただちぃっとばかし詰めが甘かったな。」

「なん…だと…」

「最後までBLE●CHネタしてんじゃねぇよ。じゃやあな。



あ、そうそう。一つなんか勘違いしてるっぽいとこがあるから言っておくが……俺は女だぞ?」

ファッ!?

今それ言う!?

ていうか……え、まじで?

ここでセリフをおさらいする。


『おう、来いよ女体化男神(オカマ野郎)。盛大に相手してやるぜ!』


……。

「えんだあああああああああああいあああああああああああああああああああ」

恥ずかしッ、超恥ずかしい。

え、嘘ぉーえーッ!

「そして、最後にあと一つ言っておくが……」

ま、まだあるんですかやめてください死んでしまいます。

と、そう思ったが、予想とは裏腹に顔を赤くしてモジモジし始めた。

「……お花でも摘みたいのか?」

「違うッ!……そうじゃなくて、その……なぁ~~~くそ。俺らしくねぇ!」

あくしろよ。

「ふぅ。俺はお前が気に入った。というか惚れた。強いからな。フフ、また遊んでくれよ陰陽学者(だ~りん)☆」

……。

「とっとと帰れ。」

「ういっす。」

建御雷は帰った。

で、事後処理。

と思ったけど。

「――ッ殺す!」

「うにゃっ!」

敵さん、意識が切り替わった途端にアイアンクローですよ。

全く、熱烈なラブコールだこと。

「お、おう。まあ落ち付けって。」

「落ち着こうが着くまいが変わらん。貴様は殺す。」

さいですか。

でもなぁ、こっちもそう言うわけにゃいかねぇんだよ。

「……月狐。」

「ほいなっ、実体化!」

ポンッというちょっと気の抜けた音を出して敵さんと俺の間にゴスロリ幼女が割り込む。

月狐《幼女体》だ。

「なっ!」

「ナイス!」

驚いた隙にバックステップで退避して――右足いひゃい!

「それっJK!」

「りょーかいっ!」

腰のデザートイーグルを敵さんの背後――今日出会った恋猫とかいうふざけたJKに投げ渡す。

いつの間にか侵入していた。

よくもまあ結界内に入れるもんだ。

デザートイーグルを受け取ったJKはその銃口を迷い無く敵さんに向けた。

抵抗しようと動いたそいつの周囲を月狐の狐火が取り囲む。

そして俺も火行符を準備した。

「さぁ、大人しく投降してもらおうか。」

「……クソッ」

ふぅ。

いやぁ~終わった終わった。

ところで、セーヌ姉とコンスタンスは?

憑かれた。もとい、疲れた。

……いえ違うんです。ノリでラブコメぶち込んだんじゃないんです。

趣味でもないです。がさつな娘がたまに女の子っぽくなるところにギャップ萌えとか感じてませんから。

ち、な、み、にぃ~今クッソ影薄いキャラが一名いらっしゃるんですけど、さて誰でしょー!

……忘れてたわけじゃないんですごめんなさい許して何でもはしません(前回の教訓)。

答えは感想欄で受け付けるのでどしどし感想下さい。ポイント下さい。そこっ、あざといとか言わない。

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