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いざ尋常に

説明回。

以上!



続きは後書きで。

「さて、雑魚狩りもあらかた終わったけど。さっき落下してきた烏兎くんもどっかいっちゃったし……この辺の索敵でもしましょうかねー。」

状況を整理するためにもそれがいちばん!どこからゲリラや敗残兵が襲ってくるか分からないしね。

「セーヌ姐さーん、今から索敵ですかー?」

「そうね、これだけの死霊を動かしたんだし、近くにいるはずよ。」

「しっかしめんどくさいですねー。死霊魔導なんて近現代にはすでに駆逐されているはずなんですけどね。」

そう、そこよね。教会や教団によって完全に駆逐され、記録がバチカン秘密図書館の最奥禁書室に保管されているのみ。喪失魔導領域(アカシックレコード)の名前は伊達じゃないはず。

「……だからこそ、今突き止めないと。」

「こっち来るみたいですけどねー、自分から。」

「えっ……!」

ゆらり、と影が翻る。

視覚では認識しているのだろう。が、意識することができない。下に映る影でなんとか「いる」ことを確認していられる。

「まともにやって戦えるヤツじゃないわね……この石ころ帽子。」

「非道いじゃないですカァ、セーヌさん。僕はちゃぁんとココにいますヨォ。」

影はそう返してくる。

私のことを、おそらく九六支部のことを知っている。

「臆病者が。セーヌ姐さんに口きかないでください。」

コンスタンス――コニーはそう噛みついてくれたけれど、正直底が知れない。

どう戦っていこうか。

「これ、『意識歪曲術』って言うんですけどネ、魔導じゃあないんデス。僕単体だと戦闘能力は皆無なのでネェ」

その言葉に私とコニーはアイコンタクトを取る。

「だったら」

「その大将首」

「「もらったァッ!」」

一気に飛び出す!

私はこのナックル(こぶし)、コニーは『戦いの神(ティール)』のルーンで生成した剣で狙う。

(κόκκινος)(μπλε)。」

ガキンッ!

金属と金属のぶつかる音。

目の前にいるのは重厚な鎧を着けた巨漢。

「んなっ!」

「っなに?!」

とっさに飛び退き距離を取る。

あれは……。

「ふふ、僕が護衛なしで来ると思ったァ?ざぁーんねんデシタ!」

歴戦の猛者、過去の英雄ってとこかしら。強力な魔力保護も着いているわね。

おそらく死霊魔導の中でも上級、最上級の範囲。こいつ、侮れない……。

「Fateかなにかかよ。これ以上増えても困るんだが。」

「大丈夫デスヨ。これ以上増やしませんカラ。ま、ここで生き残れるかどうかは保証しませんがネェ。」

影は不敵に笑い、パンパン、と手拍子を打った。

「さぁ、饗宴(ナイトメア)の始まりデスヨ!」

ほんと、残業は疲れるわねッ!



どーしろてんだよ、とかそんなことを言ったが実は対策がある。と言ってもその対策が問題なのだが。

上級の魔導師になるとよく使うのがこの憑依系魔導だ。

いや、実際にはそこまで使うものじゃない。

……。

奇跡処理部の仕事を先に説明しようか。うん、今更とか言わない。

基本的な仕事は地域の悪霊退治だ。

バレンタイン戦役による沿岸部からの避難によって人の流れが変わり、内地に新しい都市を造った。

風水的な考えになるが、人が動くのはそこに魔力があり、土地に活力があるからだ。

それを逆に考える。電池が、電流があればモーターが動くのなら、モーターを動かせばどうなる。それと同じだ。

人が動けば魔力が動く。新たな魔力の大河が、この星の血管が生まれる。

ただ、魔力が急激に動いたとき、悪影響を及ぼすことが多々ある。

そしてその一つが、あの世に行かない『悪霊』の頻繁な発生だ。

よーするに輪廻というシステムのバグだ。

それで、基本的じゃない仕事。今行っている仕事だ。

『奇跡処理部』は『奇跡調査局』という機関の下部組織。そして『奇跡調査局』は『魔導統一協議会』の下部組織。

『魔導統一協議会』は英国に本部を置く魔導界の最高議決機関で、国連みたいなところだ。ただし集まるのは国じゃあない。

『教会』、世界最大数の信者を持ちバチカンに総本山を置く議長組織。

『教団』、『唯一神』を信仰しメッカに総本山を置く二番目の組織。

『仏閣』、多数の宗派に別れ、アジアを中心に多数の総本山を持つ。

『旧教』、旧約書を聖典とする信者数、魔導師数共に少ない宗教組織。

『国教会』、教会の分派であり魔導に力を入れている英国の中心組織。

『神宮』、大日本皇国の国教であり極東の一宗教としては異例の発言力を持つ組織。

『中東教議会』、中東の近隣宗教(教団をのぞく)をまとめた宗教連合組織。

こんなの+小さい諸派が集まる腐った議会がウチの上層部である。

まあ、それは置いといて。

その『魔導統一議会』で何かいろいろ決められているのが『魔導統一条約』。

まあ簡単にゆーと業界の法律ってとこなんだが、それを取り締まるのも我々の業務。基本的に魔導師を相手するときは戦闘になる(・・・・・)ってこと。まあおかげで〈強く〉て〈即効性〉のある憑依系魔導をの相手が多い。で、それが今回のお仕事。違法魔導師の逮捕だ。

……。

本題に戻る。

対策は二つ。

一つはスタミナ切れ。憑依系魔導は自分より高位の存在の一部を憑依させるため、体に大きな負荷がかかる。それまで耐えきればいい。

もう一つは『穢れ』。意図的に暴走させた魔力を直接流し込むというものだ。これは体はもちろん魂、霊体(アストラル)に影響を及ぼすため、神を引き剥がしやすくなる。

現在取れる選択肢は一つ。スタミナ切れを狙うこと。

さて、ここで問題がある。

負けない戦いは得意だが……この戦い、生き残れるかどうかすら分からん。

てへぺろ。

まあ、いつものことか。割とそんなこと言いながら生き残ってきた。

負けない戦いとはそう言うものだ。

「さて、そろそろ説明は終わったか?」

「ああ、終わったよ。あんた、建御雷之男神だってな。と言うとあの脳筋か。」

「武神を相手に脳筋とはな。なかなか言う。」

フフ。

ハハ。

笑い合う二人。

さて、それでは。

「いざ尋常に」

「勝負!」

神様と(やっと)戦うか。

はい、そこ。怒らないでね、ね。

作者の醜い言い訳を聞いてあげよ、ね。

おら、あくしろや。

「はい、えーとですね。今朝は時間無かったんですよ。」

「あのね、うん。前日(投稿前)ね、時間無かったんです。いろいろあって。」

ほう、それでそれで?

「その……明日の朝(投稿当日)に投稿予約して後書き前書きはその前に起きて書けばいいやと思ったんですよ。」

「うん、僕学生ですから。高校生だからね、今時土曜も授業なの。花金なんて幻想なの。」

へーそう。で?

「寝坊して遅刻しそうになったんで書けましぇんでしたぁっ!」

……。

もっかい。

「寝坊して遅刻しそうになったんで書けましぇんでしたぁっ!」

「すみませんでしたぁっ!」

それだけ?

「うぅ……続き気になってた皆さん……いるかどうか分からないけど(ボソッ)……今回めっちゃ説明回ですみませんでしたぁっ!」

いいよ。

「ぐす……ありがとうございます。」

……やっぱりまだダメ、ふふっ。

「ぇ……許してくださいぃ何でもしますからぁ」

……。

「……やっべ、ミスったわ。」

今、『何でもする』って言ったよね。

ニタァ。

「あ、え、ちょまっ――アッー!」


というわけでした。

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