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幕間 その2 -Side ウィル-

シンの戦友ウィルのインタビュー風の独白。

 俺はウィルソン・キンテ。誇り高きマサイの血を引いている(はずだ)。戦争が始まる前はアメリカに住んでいた。


 街の暮らしは悪くなかった。メッツの下働きは、仕事ぶりさえ認められれば稼げるからな。それに、仲間たちと徒党を組むのは悪くはなかったよ。でも、好きじゃなかったな。


 薬は簡単に手に入った。銃よりも簡単なくらいさ。でも、薬で身体を壊すなんて有り得ないし、薬をめぐる抗争にヘタに首を突っ込むと刃傷沙汰に巻き込まれるのがオチだ。あくまでも、表面上のお付き合いにしておいたよ。こうしておけば、ハブにされることもないしね。


 転機は帝国軍との戦争さ。野球どころじゃなくなったし、帝国の進駐軍は俺たちみたいなゴロツキに厳しかったからね。仕方なく他所へ移ろうかと考えていたら、世話になっていた先輩から統合軍に誘われてね。軍属として働いていれば前線に送られることもないし、何よりメッツの下働きという経験を生かすこともできるって言うんで、さっそく志願したわけ。


 そうしたら、ここで大ポカをやらかしたのさ。軍属に応募するつもりだったのに、書類の提出先を間違えて志願兵になってしまった、というオチ。殊勝な心掛けだ、というありがたくないお言葉を頂いて、さっそく新兵の訓練所送りだよ。もう笑うしかないね。


 教官のおっさんはめちゃくちゃに厳しかったけど、軍隊が性に合ったのか、わりと順調に正式な兵隊になったよ。それで調子に乗って、おまけにHCGパイロットの才能があるなんておだてられたものだから、すっかりその気になってね。それじゃってんで航宙軍に志願したら、この丸い棺桶に乗る羽目になったというわけさ。


 まあ、おかげでクリス少尉なんていう上玉とお近づきになれたんだから、悪い事ばかりじゃないよね。え?シン?ああ、あいつね。人がいいというか何というか。悪い奴に騙されても気が付かないんじゃないかっというくらいのお人好しだね。ま、腕は確かだし、知り合いになって損はなかったかな(笑)。



そんな風に思ってたの?( ノД`)シクシク…

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