11×2〜ネコと私の時間〜6日目
例え自分が弱くても守りたい存在。
例え自分が傷ついても助けたい存在。
守れないもどかしさ。
助けられない弱さ。
それを知った少女の物語。
「6日目」 水
学校に行くと上履きが無かった。下駄箱にも教室にも。仕方なくスリッパを借りて履いてると、「黒猫の呪いだね」という馬鹿にした声が聞こえてきた。怖くて振り向けなかった。何も言い返せなかった。悔しくて悲しくて涙を堪えるのに必死だった。学校が終わり、靴を履こうとすると靴も片方だけ無くなってた。また笑い声が響いてきた。
つらい。何より言い返すことも出来ない弱い自分が嫌だ。
どうやって帰ったのか覚えてない。
もう今日は日記を書き終える。自分が壊れそうだ。
ここまで読んでいただき大変嬉しく思います。
私はこの少女のように、何も言えない事が多かったです。
涙を堪えて施設に帰る。
やめても言えずに。
皆さまにほんの少しでも勇気が芽生えますように。