表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/28



 いいよ、と君は言う。

 ちっともいいよとは思っていない顔で。


 あそぼうよ。

 いこうよ。

 あいたいよ。

 しようよ。


 僕の求めに君の返事はいつも。


 いいよ。


 僕の目も見ないまま。



 ねぇえ、と君は言う。

 猫なで声で僕のごきげんとり。さっきまでの知らん顔が嘘のよう。


 ねぇえ欲しい。ねぇえ買って。ねぇえ似合う?


 君が言うなら。なんだって買ってあげるよ。


 そう。そして。


 どれほど手にしても満たされやしないんだって、思いしればいい。



 友人は笑う。


 女に入れこむな。

 みっともない男だと笑われるぞ。


 いいよ、と僕は言う。


 みっともないのが恋だろ。



 いや、と君は言う。


 いいよ、とは言わなくなった。


 僕の目を見ないままなのは同じだけど。

 頬がうっすら赤くなるようになった。


 あそぼうよ。

 いこうよ。

 あいたいよ。

 しようよ。


 いや。


 僕は笑う。


 赤はますます濃くなった。




 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ