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死者の午後  作者:
死者の午後
13/53

13.

 それからどれくらい経っただろう。


 雪に埋もれた廃村の入り口で、タルデはどこか懐かしさを感じて、佇んでいた。


「‥‥見つけた‥‥?」


 どう思う?と問いかけるように、タルデは己の胸に手を置いた。そして、あぁ、そうなのだと思った。


「‥‥帰ってきたよ」


 呟いて、タルデは廃村を後にした。


 向かう先は、もう分からなかった。どこに行ってもいいしどこにも行けないのだと、タルデは思った。


 ただ、歩いて行く。歩くことしかできはしない。傍らにあった熱は消えた。なんとなく、触れた己の胸が暖かいような気がしたけれど、それは気のせいなのだと、タルデにははっきり分かっていた。

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