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6滴目「亀裂」

妹の夏海にSNSに葵と檸音の写真が投稿されているのを知らされた葵。アカウント名から考えるに原因は檸音だと考えるが、投稿内容が交際を示唆するものだったため葵は何やら不安を抱えているようです、、、

夏海から写真の存在を教えてもらった翌日

いったいなぜあの写真が投稿されているのか

そして犯人は本当に檸音なのか、、、


『おーい葵!!昼飯食おうぜ!』

「あっ檸音、うん、、、」

『?』


お昼休憩までに僕の友達から写真について聞いてみたがまだ誰も知らなかった

でもこのまま放置していたらいつかはバレてしまうかもしれない

早く投稿を消してもらわないと



『なぁ葵、今日なんかテンション低くないかぁ?』

「ちょっと昨日色々あってね、、、」

『えー?俺が部活を辞めた本当の理由は話しただろ?まだなにか納得いかねぇのか?』

「いや、そのことじゃあないんだけど」

『なんだよぉ、教えてくれないと俺まで気分が下がるぜぇ』

「じゃあこれみてくれる?」


そして僕は昨日の写真と投稿内容を見せた


「これみてどう思う?」

『え?えーっと、なんだろ?俺SNSとかよく分かんねぇからなぁ、、、』



「このアカウント檸音でしょ?」



『・・・』


「この写真を投稿したのも檸音なんだよね?」





『、、、、そうだよ』






やっぱり檸音だった

、、、どうしてこんな写真を投稿したんだろう?

もしもこの投稿のせいで僕たちの関係がバレたりでもしたら、、、


「どうして、どうしてこんな写真投稿したの?」

『いや、えっとその、』

「僕言ったじゃん!僕たちの関係は秘密にしておこうって!信用できる人だけに話そうって!」

『・・・』

「バレたらどうするの!?」


少しずつ声が大きくなってしまう

でもどうしてこんなことをしたのかは問い詰めないと


『、、、こんな写真じゃあバレないって、、』

「バレるよ!僕の手の傷と檸音の指輪が写ってるじゃん!少なくともぼくの妹にはバレたよ!」

『え、うそ、ごめん』


檸音は申し訳なさそうな顔というよりは

驚きを隠せないような顔をしている

いつの喧嘩ならここら辺で許してあげているけど

今は気持ちが上がりすぎて止めることは出来ない


「今すぐ投稿を消してよ!」




『、、、いやだ』




「、、は?」


『消したくない』


どういうことだ?

檸音は僕たちの関係を秘密にしておくということに対して了承してくれたはずなのに


「なんで?僕たちの関係がバレたりでもしたら、、」

『だ、大丈夫だよ!葵の妹にバレたのはたまたまだって!気にしすぎだよ』

「いやいや、明らかに特徴的な手が写ってるんだよ!?バレないわけないじゃん!」


『、、、てかさっきから関係がバレるって言うけどさ、何が悪いの?別にバレてもいいじゃん!』

「、、は?ダメだよ!男同士で付き合ってるとか、周りから何を思われるか分からないじゃん!」

『別に何を言われようが無視すればいいだろ!?葵は気にしすぎなんだよ!』


マズイ

檸音までヒートアップしてきた

今いる場所は人が誰もいない屋上

つまり誰も僕たちの喧嘩を止めてくれる人はいない


「気にしすぎって、周りからとやかく言われることは誰でも嫌だろ!」

『だからそれを無視すればいいんだって!てかさ、なんでそんなに嫌なの?なんか理由でもあんの?』


「え、いや別に、、、」


『は、その感じ絶対なんかあるじゃん、言えよ』

「、、、いやだ」

『はぁ?じゃあ俺も写真は消さねぇ』

「なんで?それは話が違うじゃん!」

『だっておかしいだろ!理由ぐらい教えてくれてもいいじゃねぇか!俺だって部活をやめた理由を話したくなかったのに葵が知りたいからって話したんだぞ?』

「それは、、、」





『なんかさぁ、めんどくさいよ()()





「お、お前って、、、!」


僕は檸音と付き合う前までは「お前」と呼ばれていた

「お前」って言われるなんていつぶりだろう


『理由も教えてくれねぇし自己防衛のことばっか気にしてるし、なんなんお前?』

「だって、自分たちのことを守るのは当たり前だろ!?てかさ、檸音もなんで写真なんか投稿したのさ!!」


『、、、別にいいだろ』


「良くないよ!!僕が話して欲しくないって知ってた上で投稿するとか、、裏切られた気分」


『なんだよそれ勝手に被害者ぶるなよ』

「被害者だよ!実際妹にバレてるし、、、ほら、檸音もなんで投稿したか理由言えよ!!」

『、、、言わねぇよ、お前がどうして周りにバレたくねぇか知るまでは』

「だから!!バレたあとの周りからの反応が危ないから、、」


『だから危なくねぇって言ってんだろ!?とにかく写真は理由を教えてくれるまで消さねぇからな』


「はぁ!?それは話が違うだろ!?」


僕は思わず檸音の胸ぐらを掴んで叫んだ

しかし檸音はその勢いに負けない目線を僕に向けた


『知るかよ、だったらもっとマシな理由を言えよダリィな』


「、、、もう檸音なんて知らない」

『あっそ、その方が都合がいいわ』


そう言って檸音は早足で屋上を出ていった



雨が降る前兆の風が肌を舐める

生暖かく気持ち悪い


「、、、、、、最悪」

〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎



「あっれぇ〜?檸音じゃあないですかぁ?」

『、、、あ?なに瑞希』

「おやおやもしかして不機嫌モードだなぁ?何があったか瑞希様に言ってご覧〜?」

『黙れよ、うぜぇな』


「え、マジでどしたの?()()()()()みたいな喋り方に戻ってんじゃん」


『・・・』

「あっちょっと檸音!!どこ行くの?何があったのよー!」







「あ、葵!!ちょうど良かったさっき檸音と会ったんだけど、、、」

「・・・」

「えっと、葵?」

「、、、あ瑞希?どうしたの?」

「えっチョット葵どしたの?目真っ赤じゃん!」

「え?ほんとに?そっかぁ、、、」

「え、なんであんたもテンション低いの?あ、もしかして」



「あんた達喧嘩でもしたんでしょ?」



「・・・」

「ほら図星!なにやってんのよ早く仲直りしなよ」

「、、、もういいよ」

「え、なに?なんで?」

「もういいの!檸音なんかどうでもいい!」

「え、ちょっと葵!?あんたまでどこ行くのよ!!」




、、、、うるさいな


6話目いかがでしたか?

この話を書く上で原稿を無くしてしまい1から書き直すという苦行を行いました、、、もう二度とこんな思いはしたくないです。さてどうやら葵たちの関係が大きく動きました、2人は無事仲直りすることが出来るのでしょうか?

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