表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/13

11

 緑色の軽自動車を探す。

 しばらくして、それらしき後ろ姿を見つけた。

 側まで駆けて、ナンバーと車中を確認し、母の車だと確信する。

 覗き込んでも、誰もおらず、辺りに母の姿は無かった。

 けもの道に、人が歩いた跡が有る事に気づく。

 前世のおれの遺体が有る場所へと、足跡は続いていた。

 おれと変わらないサイズの靴跡を追い掛けながら、山中に入る。

 誰かの役に立って、死にたかった事を思い出す。

 生きていても、誰にも必要とされず役立たずと言われるなら、最後くらい、自分の人生に意味が有ると思いたかった。

 『異端者』として殺されれば、必要な人がお金を手にする事が出来る。

 それで誰かを追い詰めるなんて思わなかった。

 母が今、苦しんでいるなら、ずっと苦しんでいたなら、身勝手なおれのせいだ。

 まだ、伝えたい事を伝えていない。

 前世のおれを殺してくれて、ありがとうと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ