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断罪せし暗殺者  作者: ひょうすい
第3章 Bullying and revenge
35/206

35GF The entrance to the abyss, it's a closed space



 「慧彼、盾羽。そっちは任せた。俺グラウンド行ってくるわ」


 「え? なんでグラウンド?」


 「人造人間だよ」


 「なるほど、任せました」



 雷風は急いで1階まで降り、グラウンドへ向かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 慧彼と盾羽は、2年A組の教室の前まで来た。すると、そこでは朝のホームルームが行われていた。慧彼はドアに耳を当てて、教室の中から聞こえてくる声をそのまま盾羽に教えていた。



 「「今日は転入生か来ている。入ってきてくれ」だって」


 「それを先生が言っているのでは、もう入ってもいいんじゃないんてすか?」


 「……確かに」



 慧彼と盾羽は教室に入った。すると、クラスは騒然とし始めた。



 「可愛い!!」


 「いや、あれは可愛い通り越してかっこいいだろ!!」


 「めっちゃ美しい!!」



 慧彼と盾羽の見た目に反応していた。全員の想像以上に見た目がよかったためか、教室中が盛り上がっていた。



 「……なんでこんなに盛り上がってんの?」


 「さぁ……? 私にはなんのことやら……」


 「おーいお前ら。静かにしろよー」



 その言葉で全ての会話が止まった。



 「静かになったから自己紹介をしてくれ」


 「わ、わかりました」



 そして慧彼が自己紹介をしようとした時、屋上にいた雷風から無線で会話が始まった。



 〔いいか? 断罪者であることは絶対に語るな。それはどれたけ信頼関係があった友達がいたとしてもな〕


 〔わかったよ〕


 〔わかりました〕


 〔りょーかーい〕


 〔了解〕


 〔わかった〕



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 神月に作られた十二神のうちの2人は、人間の大虐殺に参加していなかった。



 「ねぇ火天」


 「どしたの?」


 「もし神月様にここでいるってバレたら……」


 「大丈夫、羅刹天は私が守るから」


 「……ありがと」



 羅刹天と火天は、三宮の路地裏にいた。



 「あ、待って。神月様から通達来た」



 火天は神月からの通達を見た。



 『本部へ戻れ』



 このような単純な命令しか神月が下すことはない。そのため、詳細などが全くわからない十二神達は、最初にもらったマネジメントの者のデータを基に自力で探しているのだ。



 「本部に戻れだって」


 「う、うん……。ありがと……」



 火天は、ずっと何かに怯えているような姿をしている羅刹天を見ていた。そして、いてもたってもいられなくなった火天は、羅刹天を心配した。



 「大丈夫?」


 「……うん、大丈夫だよ」


 「迷い子とかあったらいつでも言ってよ? 信頼してほしいし」


 「その時は言うよ」



 そんな話をしながら、羅刹天と火天は今のビルドの本部、元マネジメントの本部へ向かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 「火天、共に帰還しました」


 「羅刹天、共に帰還しました」



 2人は神月のいる部屋の前でそう言い、部屋の中へ入った。



 「明日、十二神内での強さを順位付けする」


 「……順位付けですか?」



 火天は神月に疑問を投げ掛けた。



 「十二神内の強さを図るためだ。それで任務の規模を決める」


 「なるほど」



 神月は、帰れという目をした。それを察した羅刹天と火天は急いで部屋を出た。



 「……あの人素っ気なさすぎじゃない?」


 「それはわかる」



 部屋を出て少し離れたところで、羅刹天と火天は神月に対する愚痴を言っていた。



 「おい、何言ってんだ?」



 後ろから話しかけられた。その声の主が誰かわかった羅刹天は、少し警戒しながらだが返答した。



 「さぁね、伊舎那天」


 「酷くねぇか? ……てか俺何かしたか?」


 「なにもしてないよ」



 確認することがあった火天は、伊舎那天に聞いた。



 「何で集められたの?」


 「は? 十二神の中で順位付けするんだろ?」


 「じゃあ本当のことか……」



 あまりにも素っ気ない態度を見せる神月のことを、火天は疑っていた。だが、伊舎那天が言うならあっているのだろうと思った火天は、素直に引き下がった。



 「いやー、十二神のやつらと合法で殺り合うのはやっぱり楽しみだぜ」


 「あー……、察することが全くできないバカでよかった……」



 火天はこの質問を、バカである伊舎那天に対してしかしない。普通なら何かしら質問する意図を探られるのだが、伊舎那天は信用しようと決めた相手は確実に信用する人造人間であるため、簡単にバレることはない。……だが、バカという単語には過剰に反応する。



 「は? 今誰かバカって言ったか?」


 「言ってないよ」


 「ならよし」



 伊舎那天は、神月の部屋の方へと向かった。



 「ま、とりあえずここで過ごすしかないね」


 「じゃ、また明日」



 羅刹天と火天は、各自自分の部屋へと向かって寝た。



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