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67 激怒

『もう一つの理由』のことだが、それはバズラがリンカを今にでも殺りたいくらい恨んでいるということ。


 …… 故郷めちゃくちゃされて、いっぱい色んな方亡くなられて、それを笑われて…


 そりゃ怒るわな。憎むし恨むわな。今、とても辛いだろうに…


 そうこう考えていると、元の世界に戻っていた。


 「シカズ様ぁ!待ってましたよぉ〜!一体どこへ…」


 カルミドがそういう中、バズラ、カノミドは視線を落としている。…… リンカをわざわざ逃がした裏切り者、と思われているのだろうか……


 「…… リンカのことだが、本当にすまな…ーー」


 「言い訳は求めてない。もう口を開くな。この裏切り者が。」


 …… そうバズラは言い、剣をとりだした。そして私は黙ってしまった。逃がしたのだって、意味がある。裏切るつもりなんて全くなかった。


 だが、私がリンカを逃がした主旨を知らなければ、完全に裏切ったようにしか見えない。私がもし、バズラの立場なら私もそう考えるだろう。


 「俺の素晴らしい故郷、フラクギスタをこんなにされて…おまけに俺の婆ちゃんは家の下敷きとなり死んじまった。あいつ(リンカ)が俺の婆ちゃんを殺したようなもんだ。違うか?そして、その罪をあいつには償って貰わなければならない。なのに…なのになぜ逃がした!あれ以上の絶好のチャンスはなかったというのに……。」


 バズラはそう言うと、私に襲いかかってきた。


 「ほんとに申し訳…」


 バズラの大きい剣と私のバリアがぶつかり合い、「ガチャッ」と音がなる。


 「うるさい黙れ!謝ることは簡単に出来るかもしれないが、謝ったところで俺の婆ちゃんは帰って来ない!! 帰って来ないんだよ……」


 バズラの言葉は重みをまし、その重みは力へと変わり、私のバリアじゃ受け止めきれない程キツくなってきた。


 次はキリキリとバリアに切り込みが入った音がした。


 「バズラ、落ち着いてくれ。私がした行為は確かに裏切ったように見えたかもしれないが、それは違うんだ。」


 「俺は最高に落ち着いている。そのうえでの行動だ。そして、何が違う? 何も違わないだろ! 嘘をつくのもいい加減にしろ!!」


 まずい、バリアがっ…!!


 そろそろ限界なので、私はとっさにムーヴで移動を…… と思ったのだが、バズラが振り下ろす剣のスピードの方が速いようだった。


 そして、何かを切る音がした。



 つづく。

次回もお楽しみに。

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