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66 友情は強く、固く結ばれているものだ。

「シカズ様。契約と違います。」


「なに…… 契約?」


 契約と違うーー って言われても、そもそも私は、契約内容を知らない。


「はい。我ら悪魔たちに『お力を分けて頂く』という契約に反しています。」


 力を分ける?どうやって?? しかもこんな量の悪魔たちに!?


「ちょ…… ちょっとそれは予算オーバーと言いますか…… なんと言いますか…… 。」


「…… 契約に反するならば、我らは悪魔たちは強制的にスマーロ様の元へとシカズ様をお連れ致しますが…… それでも尚ーー……」


「あぁぁぁーー!! わかったわかった!! はい!私、今から皆様に力を分けます!分けます! 皆様のぶんをテリーに、いや、テリー様に預けますので、皆様はテリー様から頂いてください! はい、さよならー!」


 事を早く終わらせたかったことと、施設に戻されるという最悪最低な事態から逃れたかったため、私はさっさとテリーに力の、分け方を教わって、テリーに分け与え、転移魔法でリンカと一緒にすぐさま出かけた。


 そう、出かけた場所は「ラミカトリー」だ。

 リンカの故郷…… ?というかまぁそんなところ。


 「はぁ…… はぁ…… テリー…怖い。」


 私は転移魔法を初めて使うことよりも、テリーの方が怖かった。テリーって起こっわた時「我ら」とか、「我」っていうから、迫力がましてまじで怖い。テリーとは少し距離をおこう。スマーロに従えるやつなんだから、よけいに。


 「こっ…… ここは…」


 リンカが目を丸くしてきょろきょろしている。


 「…… ラミカトリーだ。施設にいたあの時、約束しただろ?」


 「えぇ。あたしは…あんたに託したのよ。『ラミカトリーという世界に行って、私のことを家族に伝えて欲しい。』って。」


 そう、ちゃんと覚えているじゃないか。


 「…それともう1つあったはずだが?」


 「もう1つは…『施設を壊して』だった気がする……。」


 「うむ。」


 その通りだ。この言葉を思い出して、また、家族にあって、リンカには、前のリンカに戻って欲しい。そういう思いでラミカトリーに連れてきた。


 「さて、ここからは自由にしてくれて構わない。家族に会ってそのまま元の生活に戻るのもよし、私との約束を果たすのもよし、施設に帰るのもよし。これ以外の選択肢を選んでくれても構わない。好きにしろ。ただ、また元の世界に帰りたいのならば私に連絡をいれること。」


 施設との関係が途絶えたこの場所はリンカにとって、唯一心を休めることができる場所であろう。ゆっくりして欲しいものだ。

 さてと、そろそろ私は帰ろうかな。


 「シカズ!! あんたって…… あんたってなんでそんなに優しいの?あたしは…… 私は、シカズのお友達をあんなに傷つけて、街も壊して、シカズを沢山傷つけてしまった…。なのに、どうしてそんなに優しいの?」


 さぁ?自分で自分のことを優しいとか冗談でしか思ったことないし、そんなことはこれから生きていく中でもきっと分からないだろう。


 私の口から発する言葉は今ない。


 だから、そのままさりげなく帰るのだ。


 「まって!! まだ帰らないで!!」


 「……ゆっくりしたらいいぞ。帰りたい時は魔法通信で連絡を入れてくれればそれで構わないから。それではそろそろ帰るから。」


 私はリンカの言葉を無視し転移魔法を発動させた。


 「シカズが優ーー……」


 リンカが最後になにかを言った気がするが、言葉は途切れ私は元の世界へと帰った。


 私がリンカをラミカトリーに送ったのには、もう1つ理由がある。



 つづく。


リンカ、好きだよ。

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