32 カラハブ誕生。
「まったくっっ!!!何をやっているのだ!!ブルク!クコロネ!ヒョシズ!!」
魔法通信を使い一部始終を見ていたスマーロは自室で叫んだ。
「ヒョシズを倒す程の力があるとは、なかなかやる者だ!あいつがいれば…あいつさえあれば、この世界は私のもの…ふっ…ふはははっ!!ふはははははははっ!!!」
「スマーロ様…少し…お知らせが…」
「あぁん?なんだ?」
スマーロに仕えるメイドが話したことは疑うような内容であった。…その情報はいずれシカズの耳にも届くのだった。
その時シカズ達は宿に帰って、楽しくお喋りをしていた。
「も〜テリーったら!!」
「ぬ?私はそんな…」
「あはははははっ!!」
そんな笑い声がお昼頃から夕方頃まで絶えることは無かった。…が、カルミドだけは違った。何か焦っているような…?
「カルミド?どうしたんだ?」
「はっ…シカズ様…。少しお知らせが…。」
「お知らせ??」
「はい。…カラハブが今日、誕生したみたいです。」
「は?」
えぇーっと…。ちょぉーっとまって!?え!?カラハブがっ!?
「色は…黄色。種族は魔女、魔男族。これは…」
「これは…?」
私はゴクリと唾を飲み込んだ。
「大っっっチャンスですよ!!シカズ様!!!」
…え?チャンスなの?ピンチじゃなくて?なんで?思わずずっこけてしまった。
「ピンチじゃなくて、チャンスなのか?どういう事だ?」
「ふっふっふ〜!教えてあげましょう!!」
そういい、カルミドは色の仕組みについて詳しく教えてくれた。まとめるとこうだ。
色を持っている所有者は、他の者に色の1部を授けることができるそう。もっと簡単に言うと、所有者の色を10分割し、その1割を授ける。そんなところだ。色は魔物を倒せば倒すほど濃くなっていくので、正味言えばプラマイゼロはなのである。
「それで、そのカラハブに気に入られれば色の1部を貰えると。確かにチャンスだな!!」
「そういうことです!!…ですがー…これには少しリスクもあります。そのカラハブに気に入られず、むしろ、癪に障る存在になったら…そこでゲームオーバーですよ?」
「む…そうか…。」
これは悩む。今の私だとカラハブに勝てる力なんてないし、そもそもエニハブはカラハブには勝てない作りなのだ。んー…どうしようか。今後のことを考えると、色を持ち合わせている方がだいぶ、とても有利だ。その事を考えると…挑戦してみないとな。
「よし!決めた。ハロウィン祭が終わってから行くとしよう。ハロウィン祭が終わったあとなら私も強くなっているはずだ。」
「そうですね。それが最適な判断かもしれませんね。」
うんうん、と頷きながら私は思い出したことがある。
リンカのことだ。転移魔法を使えるようになったら、リンカのもともとの世界、…どこだっけ…ラミカトリー?だったかな、そこで家族にリンカのことを伝えて欲しい。と。
リンカ。もうすぐ、一つリンカの願いを叶えられそうだ。
つづく。
こんばんは!次回もお楽しみに!!




