19 大失敗
18話の続きです!
「あ…の…シカズ様?」
カルミドが恐る恐る話しかけてきた。
なんだか焦っているようだがどうしたのだろう…?
「ちょっと待ってくれ。今、手が離せない。」
そう、なんつったって私は今料理中!人生初めての料理作りだ!
だが…何故か知らないがお店のように上手くいかず、見た目は真っ黒。とても美味しそう…とは言えないが味は良いだろう!…多分。
「さ!カルミド!沢山食べてくれ!」
私はとても幸せそうな満面の笑みで料理を渡した。
「シカ…ズ様。一体何を作られたのですか…?」
「見てわかるだろ。カレーライスだ。」
「…いや真っ黒なのに見てわかるかよ!カレーライスなのになんでこんな灰みたいになってんだよ!!しかも焦げ臭いし!!」
「まぁ…カルミドが…そんな…ことを言うだなんて…。お母さんショックだわ…。」
「あんたいつから私の母親になったんだよ!!もういい!いただきます!」
カルミドくんったら、反抗期かしら…。さてさて茶番はそろそろやめよう。
私の作ったカレーライスは見た目は真っ黒、匂いは…少…し焦げ臭い!見た目と匂いはアレでも味は…
「…まっっっずっっ!!!」
ショック!!!精神的ダメージをくらった。
「そ…そんなにまずい…?」
そんなはずはない…。まぁ確かに塩を大さじ…?5くらいとキャベツを半分くらい、あとその他諸々と沢山入れたかもしれないが…味見はしてなかったな。
「どれ…私も…」
1口、思いっきって口に入れる。
「…!!!」
驚きと共に虹が私の口から流れ落ちた。
正直言って、まずい。非常にまずい。この世の終わりかと思うほどまずい。
「ゲボっゲホっ!!カルミド!!なんだよこれ!!」
「作ったのはシカズ様です!!私は関係ございません!」
確かにそうだ…あまりのまずさに少し記憶が飛んでしまっていた。
「で…でもな!初めてにしては上手…」
「そんな事ありません。初めてカレーライスを作ったとしても原型は保たれていますから。」
「うぅ…。」
…返す、言葉が、見つからない。ちゃんと料理したつもりだったのだが…。なんでこんなことになったんだろ…。頑張ったのに…。
少し視界がぼやけてきた。まるで目に直接モザイクがかかったかのよう。
「あぁ…シカズ様!私におまかせを!」
そう言ってカルミドは何か作り出した。
心地のよいリズム感とトントンという包丁の音で奏でられる音楽に心が踊る。私の時はこんなふうにすらならなかった。常にジャキーンとか、ザクッ!とか、ブシャ!とかだった。
台所をチラ見しながら様子を伺う。料理が後半になってくると、焦げて臭い匂いが漂っていた部屋はいい匂いでいっぱいになった。
そして15分くらいたった頃だろうか。
「はい、できましたよ。シチューです。」
そう言い出てきたのは白い見た目をしたスープ?のような感じのシチューというご飯だ。とても美味しそうだ。こんなにうまく料理ができたら楽しいだろうな。
そう考えながら1口、2口…また1口。美味い。美味すぎる。カルミドって料理もできるんだな…。素晴らしい!!
カルミドもシチューを食べながら何か考えていたようだ。
シカズ様に料理をさせてはいけない。そんなことを考えていたカルミドだった。
幸せでお腹が満たされたら後は眠るだけ。
「ありがとうカルミド!とても美味しかったよ!また作ってくれ!」
そう言うとベッドへダァーイブ!!ぶはっ!!楽しいこれ!!明日は何しようか?また引き続き情報集めでもするか!よし!決まりだ。
明日はどんな1日になるかな。
つづく。
次回もお楽しみに!




