18 3人だけの秘密。
17話の続きです!
…国王を倒した…?そんな…どういうこと…?
ネミルが見ている光景は、ライダブスが床に大の字で倒れていて、シカズがそれを見下ろしている。という光景。
「こいつ、ほんとに死んだのか?」
そう言いシカズはライダブスの顔をぺちぺちしている。
死ん…だ?
「はい。ですが、作戦成功ですね!お見事ですシカズ様!」
カルミドがそう言う。作戦?
…全て理解したわ…。私はシカズ達の方へ向かう。静かな部屋にコツコツと歩く音だけが響く。
それに気づいたのかシカズ達は振り返った。
「あなた達…!!」
そう呼びかけると…
「ひぃえっ!?ち…違う!!誤解なんだネミル!!」
「そ…そうなんですよ!誤解です!ネミル様!」
ビックリして変な声を上げている。
「何が誤解よ!!まぁ、そんなのどうでもいいわ。とにかくありがとう!!」
「……はい?」
シカズとカルミドの声が重なった。
「だから、ライダブスを倒してくれてありがとう。」
「なぁ、それはだから誤解で…って、ちょいまち!!何言ってんだ?ありがとうって…」
「…私、あいつにただ利用されていただけでね、本当の顔は暗殺者なの。だから本物の国王は殺されていて、あいつがただ国王を演じているだけなの。」
衝!撃!事実!!!!!は?こいつ偽物なの!?助けた意味ねぇーじゃん!!
「はぇぇぇー!!」
またシカズは変な声をだした。
凄く言いにくそうな顔をおして、こう続けた。
「あの…ネミルさん…。こいつ…まだ生きてます。」
「えぇぇぇ!?」
私も変な声を出してしまった。
なんだって!?生きてる!?
「さっき死んだって言ってたじゃない!!」
「あぁ…それはねぇ。あの…魔物が憑依していたからそいつを倒しただけで…。」
「はぁぁああ…?」
変な声の2連発。あらヤダ恥ずかしい。
「うぅ…ここは…?」
その時ライダブスが起きた。
今っ!起きんなよっ!!
思わず声に出してしまいそうだった。
「おい。どういうこ…」
これをばらされては困る。シカズの話に割り込んでとにかく、黙らせないと。
「ライダブス様!お目覚めに!」
シカズは「え?」と言う顔をしていた。私は「仕方ないでしょ」と呆れた顔を返す。
「…お前は警戒心が無さすぎる。次からは気をつけるんだぞ。」
この場からいられなくなったのか、そう言いシカズ達は帰ってしまった。
「…何のことだ?ネミル、何か知っているか?」
「いいえ、何も。」
私は目を瞑り微笑みながら首を横に振った。シカズ達にはバラしてしまったが…まだこのままの状態でいいのかもしれない。
「なぁぁぁあカルミドぉおぉ!!!」
「うるっさいですよシカズ様っ!」
「そんなこと言わずにぃぃ!助けてやったじゃん!!」
駄々こねる私と大人なカルミド。ただいま今日のご飯をどうするか決めていたところだ。
カルミドは帰ったらご飯を作ると言ったくせに…作ってくれない!!
「それはそうですけど…!!私だって疲れました!どっか食べに行きましょ!!」
「なんで!?そもそもお金もってないし約束したじゃん!!」
…こんなやりとりが少し続き結果は…
私が手料理を作ることになった。
…なんで?
つづく。
こんばんは、こんにちは、おはようございます!
次回もお楽しみに!