17 陰には要注意。
16話の続きです!
さぁ…どう来るんだ?統合はまだ終わっていないからまずは時間稼ぎだ。
…っていうか、カルミドに戦ってもらいたいんだけど…あいつ、いつまで死んだふりしてるんだ?それに見事に騙されたゲラーカンはカルミドをもう気にしてない。それに解決策を生み出したのはカルミドだ。だからこそ戦ってもらいたいんだが…。
「カルミド。いつまで寝てるんだ?」
私は魔法通信で話しかける。
「あ、バレました?」
バレバレじゃないか、そう言うもカルミドは動かない。まだ罠に引っかかているのか。
「助けてやるからカルミドが戦ってくれないか?」
「ええっ!?なんでですか!嫌ですよ!私じゃ勝てませんしー…」
カルミドの眉がピクリと動いた。
「嘘つけ!私の魔法もバズラの攻撃も使えるんだろ?な?任せてもいいか?」
「それはそうですけど…威力は流石に衰えますし…」
「無理になったら助けてやるから…」
「嫌です。」
シンプルーにあっさーり断られた。…私も嫌だよ…。
「…わかったよ…。帰ったら何か美味しい物作れよ!」
「わかり…ました…。」
そう、全てはご飯で解決する。ご飯で全てが決まるのだ。…私の場合。
あぁ…ご飯。お腹減ったな…。
「よそ見するとは大した自信じゃの!!」
「うおっと!」
ギリギリのところで攻撃を回避した。…あれ?人間に憑依したせいか…攻撃力落ちてるのか?
ここでネミルとか、城の者が来ないか心配だが…大丈夫そうだ。見た目、声はライダブスそのもの。だけど中身は違うからな。誤解されちゃァ困る。
…おっ!魔法を統合することができたみたいだ!よし、これで全て終わる。やっとご飯だ。そうだ。ご飯。
「さっきからかわしてばっかりじゃのう!もう攻撃する気もないのかの!!」
違うんだよ。バカなのかお前は!
「…っるっさい!じゃあ攻撃して欲しいんだな?そう言うことだよな!」
流石にそんなやついな…
「そうとも!そなたの攻撃、もう一度…!」
…いた…。どんなやつだよ…気持ち悪い。
「これでお前は完全に死ぬ。しつこく粘っても、抗ってもこれで最後だ。言い残すことは?」
「カカカ!言い残すことなどない!…と言えば嘘になるが、」
…いや嘘なんかい!なんやねん!
「これでわしが負けたら…」
負けたら…?
「…いや。なんでもないわい。さぁ!放て!」
なんか…心残りがある…っぽい?
「…本当にいいんだな?」
「あぁ、もちろんだ。」
「…カルファサク。」
そう言い放つと魔法陣が作成されライダブスに憑依していたゲラーカンは私の手により倒された。
「…来世で会えたらまた会おう。」
ゲラーカンはそう言い残すと消え、生贄となり私の体内に吸収された。
「来…世?」
不思議なことを言うもんだ。…だが少し気になるな…、
「…会えたらな。」
さて、全てが終わった。無事ライダブスも助けられたし、一件落着!!帰るとしよう!
…が陰で見ていたのはネミルだった。
つづく。
こんばんは、こんにちは、おはようございます!
「ちょぉぉっとまったぁああああ!!シカズ様!!私を忘れていますぅぅ!!!」
…割り込んでくるなよ!カルミド、気づいて貰えたらいいね!次回もお楽しみに!