15 まさかのまさか
「14話」の続きです!
「はぁあああ…なんで私まで…。」
深いため息と共にカルミドがブツブツ言っている。
「そりやぁ…知らんが…いいじゃないか!な!」
そう言うとギロッと睨まれた。
「だいたいシカズ様、テンションがおかしいです!いつものあのクールなシカズ様はどこに行ったんですか!!」
ポカポカと殴ってくる。痛くはないが痛い。
…私は何を言っているのだろう。
「クールな私などおらん!」
と言いかけたとこだ、カルミドは何か思いついたのかハッとした。
「あっ!分かった!宴だからご馳走が出るって思ってるんですかぁー?」
ギクッ!え、え?なんでわかったん…?
「別にそんな事思っていないが。」
いや、ビンゴだ。
「またまたぁー!ご飯、だぁい好きなんですもんね!」
カルミド大正解。
「違う。」
急に立場が逆転してしまった。…くっそぉカルミドめ…。いつか弱みを握ってやる…、、、!
「こちらのお部屋に国王がお待ちです。どうぞお入りください。」
そう言うと今まで案内してくれた人はどこかに行ってしまった。
扉に手をかけ中に入ろうとした時だ。
…なんだこの罠は…!辺り一面に針が刺さっているぞ…?一応透視能力を使ってみたものの…流石は国王、そんな簡単に魔物を信じないわな。
カルミドが「どうしたのですか?」と声をかけてきた。
「カルミド、これ見えるか?」
私が問いかけるもカルミドはハテナを頭の上に浮かびだしている。
「罠が張りめぐられされている。」
まっさかぁ〜と言ってカルミドが扉を開けた。
…何してんねん。私は薄いバリアだがカルミドにはっておいた。まぁ、矢くらいだとすり抜けると思うが。すると矢が放たれカルミドの髪の毛にさっと当たり髪の毛が落ちた。
「な、言っただろう。まさかこんなとこで試すとは…。」
…ちょっとまってくれよ?ということは宴はない!?ご飯期待してたのに…。あの嘘つき国王め!!許さん!食べ物の恨みは重いぞ!
「さて、気をつけて進もうか。」
「はい。」
進んで行くと罠がいくつもあった。こんなんで誰がひっかかるんだよ…。
「カルミド!やっと最後だ…」
あれ、カルミドがいない。そう思い後ろに振り向く。もしかしてだけど…
「シカズ様ー!!私はここでございますぅ…。お助けをぉぉー!」
いた。両方の意味で『いた』
「全く…何してんだ。」
「罠にひっかかったんですぅー!」
そう言ってジタバタするカルミド。
…本当に、何してんだ。
「今助けてやるから暴れるな…」
その時だ、ライダブスの声が聞こえた。
笑って…る?
「はっはっは!貴様もひっかかればよかったのに!そしたら処分する手間が省けたのにのぉ!」
…なんか国王変わってね?そう思うのは私だけだろうか?しかもなんだって?処分?…ふざけたこと
「ライダブス。処分とは何のつもりだ。」
まぁ、軽く冗談だ…
「そのままの意味であるが?何か分からないことでもあったか?おじいちゃん」
「…!!!」
最後に言った『おじいちゃん』…!
ライダブスじゃない!!…まさか…まさか!!
つづく。
こんばんは、こんにちは
おはようございます!
投稿するのが遅れてしまい申し訳ないです。