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三日目

 スイレンが父親と一緒に寝るのを拒否して次の日になりました。



>「レイダー、起きろ。着替えて飯を喰うぞ」


>朝、起きると少しだけ乱暴に揺らさせる。

>どうやら父親が起こすためにやっていたらしい。

>起こしてくれたことに礼を言って自分の部屋に着替える為に戻る。



 昨日の日付で起こされたときは乱暴とは言っていなかった気がしますね。

 これは男と女の性別差でしょう。

 乱暴と言っても、力が強いかそうでないかの差ぐらいでしょうね。



>レイダーが着替えてリビングに入ると既に家族全員が起きていた。

>朝食の量もかなり多い。



 一番、遅かったのはレズ君みたいですね。

 殆んど一緒に部屋から出たはずの父親が先に着いていたのは疑問ですが、そういう仕様なんでしょうね。



>「「「「いただきます」」」」


>家族全員揃って頂きますの挨拶をする。

>そして勢いよく皆が食べ始める。

>レイダーはあくまでも自分のペースで食べるつもりだ。



 当然ですね。

 一日やそこらで食える量が増えるわけでは無いですし。

 少しづつ食える量を増やしていくしかありません。

 だからか家族の人達も文句は言ってないですね。



>「レイダー、今日はどうするんだ?」


>父親が今日の予定を聞いてくる。



 今日の予定も変わりありません。

 午前は道場で、午後は母親と魔法の訓練をしましょう。

 スキルを見てもトラウマを抱いているわけでは無いですし。



>「なっ!?」

>「嘘!?」


>二人は昨日の今日でまた母親と魔法の訓練をするということに信じられない気持ちになる。

>正直、今日は道場で鍛えるのも休むかと思ったのだ。

>だから確認したのだが、まさか道場で鍛えるどころか魔法の訓練も母親とするとは思ってもみなかった。



 母親との魔法の訓練はトラウマを刻まれてしまう者も多いからね。

 驚くのも仕方がないね。



>「本当に大丈夫なのか?」

>「無理してないか?」


>二人の反応に流石にレイダーは苦笑した。

>母親は怒りの感情を二人に向けている。



 そこで怒るなら、もう少し手加減をすればよいのに。

 手加減をしないかぎり何時までも評価は変わらないだろ。



>「ふぅ……」


>母親は息を吐いて怒りを鎮めた。

>怒るよりもまずは今日も魔法の訓練をするなら【魔】を鍛えるのではなく魔法を教えることになる。

>魔法を覚えることと【魔】を鍛えるのは別の事だ。



 ……?

 つまり【魔】を上がれば魔法を使えるのではなくて、覚えている魔法を使えるようになるってことかな?

 もしかしたら魔法の種類を増やすには【魔】のステータス以外にも上げる必要がある可能性があるの?

 そうだとしたら面倒臭いな。



>「そういえばまだ魔法を使っていなかったな。今日は魔法を教えるだけか?」

>「えぇ。この子、魔法を使いたがっていたみたいだし。最低限の魔法を使えるまで【魔】を鍛え上げたから、後は魔法を覚えるだけよ」


>父親は昨日のトラウマを刻まれかねない訓練をしたから魔法を使えるレベルまで【魔】が上がったのは当然だと考えている。

>それにしても、多くは妻の訓練にトラウマを抱くのにレイダーはそんな様子はない。

>その上に連日、魔法の訓練をすることから精神は国の中でもトップクラスに高いのではないかと疑っていた。



 可能性はありますね。

 かなりの可能性でステータスに悪影響のあるスキルも得てしまうらしいのにレズ君はそんなことはありませんでしたし。

 病院生活は精神が鍛えられるのでしょうか?

 常に疲弊させられるからこそ、そこから抜け出したら強くなれるんですかね?

 まぁ、今はそんなことより食べ終わって訓練にしに道場に向かいましょう。



>「はっ……?」


>道場に着くとレイダーを見て唖然とした表情を向けてくる。

>全員が口を半開きにしている姿を見てレイダーは少しだけ面白く思う。



 多くの者にトラウマを刻み付けられた母親との訓練をこなして翌日に道場に来たから当然でしょうね。

 まぁ実際に見たら全員が同じ表情をしたら笑ってしまうかもしれませんが。



>「レイダーは今日も午前は道場で訓練するらしい。出来れば協力してやってくれ」

>「あの……。レイダー君は昨日、奥様と訓練をしていましたよね?」

>「あぁ、屋敷の庭でやっていたから見ていただろう。それをこなして今日も訓練するらしい」


>どうやら道場からでも母親との訓練は見ていたらしい。

>そして、あんな訓練を受けていて今日も参加をするレイダーに信じられない顔をする。



 見ていたのは、もしもの時に止める為でしょうか?

 結局最後まで訓練をレズ君は受けていましたし止める機会が無かったのかもしれませんね。

 止めたら、一気に【魔】のステータスが10も上がらなかったでしょうね。



>そんな顔で見られながらレイダーは何の訓練をするか考えている。

>その姿に訓練の協力をすると言った道場の少年は考えることを止めてレイダーに近づいて行く。

>何を選ぶにしても直ぐに協力できるようにするためだ。



 道場の少年はレイダーに対する思いを一度、何もかも忘れて協力することにした見たいですね。

 トラウマを刻まれるほどの訓練を平然とこなした精神に畏怖の感情と最近まで病院生活をしていたぐらい貧弱だったのに囲った罪悪感でぐちゃぐちゃになっていそうです。

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