表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/118

チュートリアル戦闘

>「レイダー、それにスイレンも来たか」



 立派な髭の生えたおじさんがいますね。

 それにスイレンとは一緒に来た姉の名前でしょうか?

 同じ家に住んでいるようですし、もしかして父親でしょうか?



>「はい、父上。おはようございます」

>「おはようございます」


>レイダーと姉であるスイレンは父親に朝の挨拶をする。

>それに対して抑揚に頷き座るように父親は促す。



 やはりスイレンとは姉の名前であり、立派な髭のおじさんは父親の様ですね。

 それにしてもレズ君とは違ってたくましい肉体をしていますね。

 レズ君は母親似なんでしょう。



>「あらあらあら!レイダーちゃん、もうこっちに来ていたのね!折角、起こして上げようと思ったのに!」

>「なっ!」


>後ろから思いきりぶつかってきて転びそうになるが前の方から、たくましい筋肉で抱き止められる。


>「大丈夫か?お前ももう少し気を付けてくれ」

>「あら?二人ともごめんなさい」


>後ろから思いきりぶつかってきたのは母親だ。

>久しぶりに一緒にご飯を食べれることに感激して抱きついて来たらしい。



 愛されてますねぇ。

 それにしても久しぶりに一緒にご飯を食べるとは。

 それだけ長い間、入院生活をしていたことになりますね。



>「ねぇ?本当にスイレンと同じ学校に行くの?寮生活だし私としては一緒に暮らしたいんだけど……」


>あなたは一週間後から姉と同じ学園に通うことになる。

>これまで病院で暮らしてきたから、今まで通ったことのない学園が気になるから母親の言葉に頷く。



 真面目ですねぇ。

 もし俺なら学園なんて通いたくもありませんが、同じ立場になったら興味を持ってしまうのでしょうか?

 それにしても知力も5ですし、学園に通っても付いていける気がしませんね。



>「我慢しよう。これまで病院で生活してきたんだ。好きな事をやらせてあげたいと言ったのも君じゃないか」


>父親の言葉に母親に姉も頷く。

>特に姉はもしもの時は自分が力になるから頼ってくれと自分の胸を叩いていた。



 力強い家族ですね。

 感動的だ。

 原作でも、こんな良い人たちなの?

 あっ、頷いている。



>「だが一週間後まで時間があるし、私と手合わせをしないか?私ならお前の得意そうな戦い方など見付けたりアドバイスできるだろうからな」



 おっ、これはチュートリアル戦闘というものでしょうか?

 後ろの友人に聞いてみますね。

 へぇ、レズ君の父親は騎士団長で戦った結果に関わらずスキルをゲットする可能性が高いとか。

 ふむふむ。

 まぁ、でもチュートリアル戦闘だから手に入れる可能性は低いでしょ。



>騎士団長のナイガが勝負を仕掛けてきた!



 ポ〇モンのような表記ですね。

 ふぁ!?

 相手の体力が1000と表記されているのに対して、こちらは5とか!?

 これは勝てるわけありませんね!

 一撃で終わってしまいそうです。



>「そちらから来い」



 どうやら先手は譲って貰えるようです。

 それでは攻撃を選びましょう。



>レイダーはナイガに攻撃した。

>ナイガに0ダメージ。



 おう、実際に戦って見ると絶望的過ぎません?

 あっ、説明が入りましたね。

 攻撃を選ぶと相手にダメージを与え、防御を選ぶと相手のダメージが減少すると。

 当たり前ですね。

 ついでに逃げるを選ぶと周りからの好感度が低くなるとか。

 デメリットが逃げるの選択肢にデメリットがあるとか珍しくない?



>「なるほど。ではこちらの攻撃だ」

>ナイガの攻撃。

>レイダーに5ダメージ。



 当然、一撃でしたね。

 次のイベントは………あれ?

 戦闘シーンが終わりませんね。



>レイダーは【不屈】スキルにより、体力を1を残して戦闘続行。



 どうやら戦闘続行の様ですね。

 それにしても致死ダメージを受けても生存するとは良スキルですね。

 後ろがラッキーとして騒いでいますね。

 なになに?

 このスキルだけでパラメーターが低いのも許せるとか、思った以上の良スキルみたいです。



>「耐えたか……」



 もう一度、こちらのターンですね。

 はっ!?



>レイダーのターン。

>【起死回生】により攻撃力が上がった。

>【逆境】により全ステータスが上がった。

>【ゾーン】により全ステータスが上がった。

>【明鏡止水】により相手からの攻撃を避けやすくなり、こちらの攻撃を当てやすくなった。



 えぇ?(困惑)

 このゲーム、こんなに序盤からスキルが詰めるの?

 後ろからステータスが低すぎると、補うようにスキルが詰められるけど、こんな良スキルばっかなのは有り得ないと絶叫していますね。

 よし、これなら勝てるやろ!



>レイダーの攻撃。

>ナイガは10のダメージを喰らった。



 あっ、無理ですね。

 たった10ダメージとか何回、攻撃すれば良いんですかねぇ?



>ナイガの攻撃。

>レイダーは避けた。


>レイダーの攻撃。

>ナイガに10ダメージ。


>ナイガの攻撃。

>レイダーに1ダメージ。

>レイダーは【不屈】スキルにより、体力を1を残して戦闘続行。


>レイダーの攻撃。

>ナイガに10ダメージ。


>ナイガの攻撃。

>レイダーは避けた。


>レイダーの攻撃。

>ナイガに10ダメージ。


>ナイガの攻撃。

>レイダーに1ダメージ。

>レイダーは【不屈】スキルにより、体力を1を残して戦闘続行。



 終われや。

 何回、繰り返せば終わるんだよ。



>レイダーの攻撃。

>ナイガに10ダメージ。


>ナイガの攻撃。

>レイダーは1ダメージを受けた。

>レイダーは敗北した。



 ようやく終わった!!

 それにしても何度も避けたり、致死ダメージを無効化にするとか【不屈】と【明鏡止水】は良スキルですねぇ。

 体力だけでも200倍の差はある相手に食らいつきましたよ。



>「まさか病院生活を終わって直ぐにここまで戦えるとは………な。惜しむべきは身体能力の無さか。学園でそこを鍛えれば私にも勝てるようになるだろな」



 なかなかの高評価ですね。

 まぁ、実際に問題は軒並みパラメーターが低いですからね。

 学園生活ではスキルを習得するよりもパラメータを上げることに優先しましょう。



>その言葉を聞きながらレイダーの身体は倒れてしまう。

>どうやら父親との戦闘で意識が落ちてしまうぐらいに疲弊したようだった。



 親子だろうが!

 朝から気絶させるとか!

 もう少しは手加減してやれよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ