↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/48

第5話 いざ!東の国へ!でもその前に朝ごはん!

思いっきりギルマスのお耳のもふもふと頭なでなでとハグを堪能してから別れた後、俺はそのまま一階の食堂の割とふかふかな長椅子で眠りについていた。

ギルマスには2人のいる部屋に戻って一緒のベッドで寝なさいと茶化されたり、なんなら一緒に寝ても良いにゃよ?と言われたが丁重にお断りしてきた。


「ん…。そろそろ朝か…。」


おそらくそんなに長くは眠っていないと思うが、差し込んできた光で目が覚めた。

あてになるかはわからないが時計の針は6時を指していた。

眠った時には2時は回っていたからそんなに寝ては居ないのはやはり間違いなさそうだ。

思いっきり身体をのびーっとして盛大に欠伸をしてみる。

あまり眠れていないとは思うがそこまで眠くはない。


「あら、貴方は昨晩ギルマスと一緒に飲んでいた…。起こしてしまいましたか?」


俺の背後から声がしてきたので振り返るとそこには金髪巨乳のザ エルフという感じのお姉さんがいた。

20も後半の俺と比べてまだ若そうだ。

俺のなかでは24、5歳くらいの容姿だな。


「いえ、大丈夫です。陽の光で目が覚めただけなので…。」

「ふふ、気を使われなくても良いのに。

本当に紳士的な方なのですね。昨晩も貴方たちの会話を遠目に聞いていましたが、その様子だとあの子達と同じ部屋では寝なかったみたいですね。ギルマスとはお楽しみだった様子ですが…。」


おっと…?貴様!見ていたな!


「私、窓から見てたんですよ。2人がイチャイチャしてるの。それにしてもすごいですね。ギルマスがあんなにも心を許してなでもふされてる姿なんてここ数十年で初めて見ましたよ。」


おっと……?このおねぇさんもギルマスちゃん同様長生きさんなのかな?

いや、それより…窓から?見てた?


「……。見られていたんですね…。

私がここを通った時は灯も消えてたのでてっきり誰もいないものと…。」

「えぇ、私も灯を消して部屋に戻ろうとしたら2人のお姿が見えたので興味本位でずっと見てしまいました。」


流石に気まずそうな空気が流れる。


「あ、ちなみににゃーは見られてるの気づいてたから見せつけてやってたのにゃ。」


おい、ギルマスおい。


「おはよ。ギルマスちゃん。

いやぁーひとがわるいなぁー。なんでいってくれなかったんだよー。」

「それはもう…見せつけてやりたくて…。」

「あぁ、ギルマスは私に妬いてるんですよきっと。私の方は最近彼氏ができたので。」


エルフのお姉ちゃんが暗黒の微笑みでギルマスに喧嘩を売っている。

えぇそりゃもうバチバチッと火花飛ばして見てる。


「2人とも人が悪いですよ…。

さて、ギルマス。確か中央皇国とやらには鉄道で向かって否々と言ってましたが、今からだいたいどれくらいしたら出発すれば良いでしょう?」


そもそもこの世界と俺の世界の24時間とか月日の進みが同じ保証はない。

時計があてになるなら楽なのだが…。


「んとねー。とりあえず君のその手につけてる道具の針がここに進んだらかな?

時計という道具は私たちの世界にもあるよ。

あと24時間って言う感覚は多分同じ。1分が60秒。1時間が60分も同じだよ。月日はどうなのかな?」

「私のいたところだと一年は365日。暦を12ヶ月に分け、そこからさらに季節を3ヶ月区切りで数える。1ヶ月は基本的には30~31日で、2月だけは28か29日です。」

「こっちもだいたいそんなもんにゃ。」


この子はテンションが上がると語尾がにゃに変わるのほんと可愛い。


「またそんなぁ~。もう♪可愛いとか言われると照れちゃうにゃっ♪」

「ただの発情期でしょう?貴方も早く誰かとくっついてその獣欲を満たせば良いじゃないですか。

一体何十年その貞操を大事に守るつもりです?」

「うるさいなぁ…。良いでしょー。世の中の男はみんな私のお眼鏡にかなわないんだよー。

あ!アンタはちがうにゃよ?いつでも歓迎にゃ!おはようのハグやなでなでしても良いんだよー!」


エルフちゃんがでかいため息をひとつ。


「イチャつくなら視界に入らないようにしてやってくださいな…。」

「うるさい受付嬢だなー。もー。そう言うアンタも夜はお楽しみだったくせに~。」

「獣人族の特性とギルマスの特権スキルをそう言うところで活かすのやめてもらえます…?」

「ギルマスとして宿舎の安全を守ってるだけだもーん。」

「人の夜の営みに聞き耳立てて盛ってるようなギルマスは貴方くらいです!」

「にゃっ!別に盛ってないにゃ!さっきから聞いてりゃお前は人を痴女みたいに!」


割と間違ってないとは思うが…。


「アンタもひどいにゃ!にゃーは別に痴女じゃないにゃ!今はただの発情期なだけなのにゃぁ!」

「はいはい、それより昨晩話をしていた水手紙は送ったんですか?」

「もちろんにゃ。返事待ちだけど東の魔女は基本的に夜型人間だからねぇ…。ちょうど2人が中央皇国に着いたくらいにやっと見て返事送るタイミングかなと…。」

「そういえばギルマスちゃん。その中央皇国への行き方ってあの2人はわかるの?」

「大丈夫にゃ。そのためにこの旅のしおりを用意したにゃ。」


そういって、巻物のようなものをポンっと俺に渡してくる。


「ふむ。俺にはここになんて書いてあるかは全く読めないな…。2人なら読めるか…。」

「あ、そか。文字はまだ読めないんだね。

言葉は私たちの言葉もわかってるみたいだし、話せているからてっきり字も読めるのかと思っていたよ。」

「そこはなんかこう魔法的な感じで昨日の昼間に瞬時に覚えたからな…。

やろうと思えばすぐできるのかもだけど…。

それはともかくお腹すいてきたし寝起きで喉も渇いてきた…。」


ギルマスちゃんが俺の背中にポフッと抱きついてくる。


「なんなら…私のこと食べちゃっても良いんだよ…?」

「いや、そう言う意味じゃなくてだな…。とりあえず離れてくれ発情猫。」

「んもー。つれないなー。」


こう言う、すぐに惚れてべったりしてくる女にあまり良い思い出がないからな…。

前の彼女を思い出す…。

最初のうちはこうでもまた俺に飽きたら…。


「そか…。ごめん。色々とあったんだね君にも。軽率すぎたよ…。」

「心の声を読まれるってのはなんともやりにくいな…。聞かせたくないことも聞こえちゃうんだもんな…。あまり気にしないでくれ。俺がまだ失恋のショックから立ち直りきれてないだけだから。さてと…2人を起こして食事にでもするかな。」

「ん、そうだね。いってらっしゃい。」


俺は、宿舎の2人の部屋へと向かい2人を起こすために部屋に入る。

部屋に入るとまだ可愛らしい寝顔にすぅすぅと寝息をたてて眠っていた。

よほど疲れていたのだろう。

起こすのもいささか心苦しいところではあるが俺は2人を揺すり起こした。


「お二人とも、そろそろ朝食にしますので一階まで来て頂けますか?」


2人とも眠そうな眼をこすり起き上がってくる。


「では、先に食堂で待っていますね?」


そう言って俺は食堂へ戻った。

食堂へ戻ると少しづつ冒険者たちも集まってきていた。


どうやら朝食はビュッフェ形式のようだ。

中央のテーブルに沢山の料理やパンが並べられ、そこに皿が置かれていた。

こう言うの好きなんだよなぁ~。

朝はパンと牛乳とたまごとソーセージ。

俺の好きなメニューはこんな感じだ。

割と見た目だけならそれっぽいものが沢山並んでいた。

食文化が近いのもとてもありがたいことだ。


「魔法使いくんっ、こっちこっちー!席取ってあるよー。」

「ありがとギルマスちゃん、助かったよ。」


俺はパンと卵とソーセージと牛乳を取りテーブルに向かった。

入り口に目をやると2人も入ってきていたので手招きで呼んでやる。


「いただきます。」


俺は合掌して早速パンをほおばり始める。


「ふぅん。それも君の世界の文化なのかな?

いただきます…か。いいねそれ。命やこれを作る人たちの労働に対する敬意を払う一言って感じの言葉なのかな?」

「うん、その通り。あながち間違いないと思うよ。」


話してると2人もこちらへきて席に着いた。


「おはようございます魔法使い様。昨晩はよく眠れましたか?早起きだったようですが…。」

「逆に私たちはぐっすり寝すぎちゃった…。」


幼女魔法使いちゃんのほうはまだ眠り足りないような感じだ。

うつらうつらしてるのがまた愛らしくほほえましい。


「ほうほほーう?魔法使いさんは妹ちゃんの方が好みなのかにゃー?」

「なぜ、そう言う話になる…。微笑ましいなと見ていただけだっての。」


全くこの猫はすぐに俺をからかって来る…。


「あの…魔法使い様…。いつの間にギルマスとそんなに仲良くなったのですか…?」


おぉぅ…。あまりにもフランクに話してるのが少し気がかりになったようだ。


「あぁ、このふたりなら昨晩は外でお楽しみでしたからその時に。」


えるふのおねぇさぁぁぁあああん!!


「ちょっと!?誤解を生みかねない発言はやめて頂けませんか!?」


周りからも\なんだと!?/\俺たちのギルマスが傷物に!?/\何だあの男は!/\夜に楽しそうにギルマスと酒飲みながら話してたやつだ!/などなど声が上がり始める。


「おいおいー受付嬢ー。やってくれたねー。

みんな、心配しなくても何にもないよ。色々と疲れてた私の頭をなでなでしてくれただけだよ。

これからも私は今まで通り、みんなのことが大好きなみんなのギルマスだよ。」


\ちぇ、なんだよ/\昨晩はお楽しみだった話かと思ったのに…/\夜はどんなこえでにゃんにゃんなくんだろう…/などと聞こえてきた。


「全く…みんなも私が好き過ぎるんだよ。

好意を向けてくれたところでわたしには子どもにしか見えてないんだから、普通に恋でもしてくれた方が気が楽なのに。」

「ハハハ…。愛されてんだねぇ。ギルマスちゃんは。」

「君も私のことを全力で愛してくれても良いんだよー?」


などと会話をすればするほどムスッとしていく少女戦士ちゃん。


「ずるいです…。魔法使い様。私ともそう言う風に敬語抜きで話してほしいです。」

「いや、あのこれはですね…。その私の癖みたいなもので…。」

「この人、心を許しきれてない相手には、年齢構わず敬語で話しちゃうクセがあるんだって~。

つまり、私に対しては敵っていう認識も無くなったってことだよね?」

「そういう少し煽るような言い方はやめて上げろ…。えと…。逆に2人もその…あれだ。

近所のおじさんにでも話しかけるくらい気楽に話してくれた方が俺も気が楽かな?その方が俺も話しやすい。」

「わかりました。いえ。わかった。じゃあ今からは普通に話すけど、その、不敬とかじゃないよね?」

「あぁ、その辺は気にしなくても良いよ。少なくとも俺は偉い人とかじゃないから。普通に接してくれて構わないよ。」

「えと、じゃあ…お兄ちゃんって呼んでもいーい?」

「お兄ちゃんって歳でもないからそこはちょっと歯がゆいなぁ…。いくつに見えてるか知らないけど俺も28だし、おじちゃんとかで良いよ。」

「えぇっ!?歳下だったのにゃ!?」

「逆にお前いくつよ。」

「78歳にゃ。ちなみにそこのエルフは58歳。」

「……。種族的には若いのか…?」

「ヒューマン以外の種族としてはかなり若い方にゃ。」


おおう…。とは言え、俺のイメージではエルフは数百年生きてる種族のイメージではあるがそうでもないようだ。


「エルフの平均寿命は200歳前後だから受付嬢はかなり若い方にゃよー。

獣人族も150年は生きるにゃ。」

「割と長生きさんなんだなー。」

「さてと、食事を終えたら出発の準備をしないとですね。魔法使い様。出発する前にお風呂に入ってきても良いですか?」

「あぁ、もちろん。俺もシャワーくらいは浴びとくか…。汗かいてるかもだし。」

「にゃーも一緒に入「言わせねぇよ。」


俺は食事を終えると2人の部屋のシャワー室を借りに、2人は一階奥の大浴場へと向かっていった。


シャワーを浴び終えて体を拭き、涼んでいるとギルマスが部屋に入ってきた。


「残念だがシャワーなら浴び終わってんぞ。」

「ち、おそかったか…。てのは冗談にゃ。

出発したらまた少し会えなくなるのかって思ったら少し寂しくなって…。」

「なんだ?こんな俺に名残惜しくなったのか?」


ギルマスちゃんはコクリと頷き俺の隣にちょこんっと座って来る。


「俺は君のことをまだ全然知らない。こうやって懐かれるのはすごく癒されるけど…そのどこまで触れて良いのかよくわからないんだ。正直、女性と恋愛らしい恋愛もろくにしてきた事がないし…。」

「私はどこまででも触れていいよ。心の奥底まで。それくらい気を許してるし、初めてそこまで許して甘えてみたいって思えた相手だから。」


などと言ってジッとこっちをみてくる。

本当に可愛らしい。

せっかく甘えて来てくれたので優しく頭を撫でてあげる。

頭を撫でると心地好さそうにふにゃぁ~んっと声を上げるところもまた可愛い。


「そうだ。なら、俺からひとつプレゼント。

割と初期の頃に作ったネックレスなんだけど、ギルマスちゃんにあげるよ。」


俺はギルマスちゃんの首にアメジストを嵌めた小さなウッドフレームを使ったネックレスを嵌めてあげる。


「わっ…。かわいいねコレ。」

「気に入ってもらえてよかったよ。

その石は俺の世界では霊力をあげたり直感力を高める意味合いがある石だ。まぁ、お守りみたいなもんだね。」

「ありがとね。さて、2人が帰ってくる前に部屋を出るよ。見つかったらまた何を言われるかわからないしね…。」


ギルマスちゃんが部屋を出て数分後2人が帰ってきた。


「お待たせ。さ、行こっか。魔法使い様!」

「あぁ、とりあえず道案内は頼むよ。俺はこの国について全然わからないからな…。」

「ひとまず、この国の門とは反対側の方に鉄道の乗り口かあります。ここから鉄道に乗りこの中央皇国へ。そこからは連絡待ちなので中央皇国のギルドで待機することになるとも思います。 」


ふむふむ、電車に乗ったらあとは着くまで一眠りはできそうだな。


「そう言えば、皇国と言うからには王様とかお姫様が居るのかな?」

「そうですよ。この中央皇国は最近政権交代があって、いまはお姉様の1つ上の歳くらいのお姫様がこの国を治めているんです。」

「なるほどね。さて、どんなものが観れるか楽しみだな。では出発しようか。」


ギルマスちゃんに3人で挨拶し、ギルドを後にして駅へと向かう。

そういえば電車に乗るのも久しぶりだな…。

いや、この世界では汽車だろうか?


まぁまだ実感は薄いが、この世界が本当に異世界なのだと言うなら楽しませてもらおうじゃないか!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。