【通貨革命編 モメコインちゃん誕生】
「絶対、私は負けない。」
暗い暗い闇の中、一筋の光に見出した希望。
人々を通貨という鎖で縛りつけるゲットアダルト一族。
今通貨発行剣を手にしたモメコインちゃんが電脳世界へ旅立つ。
2014年1月1日、陳腐なモメコイン神社の地下深くにあるモメコイン研究所。
鉄鍋博士が、眠っている一人の少女に魂を吹き込んだ。鉄鍋博士とは、大本博士の弟子で秘密結社ゲットアダルト一族と戦う仮想通貨組織「CITCOIN」の一員であり、それ以外の正体は一切不明である。
「モメ、モメ、私の声がきこえるかね?」
「は、はい。」
和装に身を包んだ、おかっぱ頭の少女が答えた。
「いいかい、モメよ。お前にはこれから、世界のいろいろな矛盾や常識と戦ってもらう。時には自分の存在に疑問を持つこともあるだろう。だがしかし、お前は、お前を必要としてくれる人が一人でもいる限り、生き続けなければならない。それは果てることのない永遠の命であり、苦しみであるかもしれない・・・。」
「あ、あのう?」
「なんじゃね?」
「そもそも、あなたは?」
「わ、わしかね。わしは鉄鍋、おまえをこの世界に生み出したものじゃ。」
「なら、私のお父様なのですね。」
「うほん、そ、そうじゃ。」
「で、お母様は?どこに?」
「お、お母様ねえ・・。そもそもわしは、ど、どう・・。うほん、いいか、モメよ。よくお聞き、お前は生物ではない、だから母すら必要ない。さっきも言ったかもしれんが、人々の願いが生み出した存在。わしは、その手助けをしたにすぎん。」
「は、はあ・・。」
「お前にはまだ難しくて理解できんことがたくさんあるのかもしれんが、こ」
その瞬間、けたたましくサイレンが鳴る。
「どうやら、説明する時間もないようじゃ。モメよ、いいかこの剣でいまから、外にいるものを退治してくるんじゃ。」
爆音とともに、研究所が揺れ、モメを突き飛ばした鉄鍋博士が瓦礫の下敷きになる。
「お父様!!!!」
「わしには、かまわず、い、いくんじゃ・・。」
鉄鍋博士は階段を指さした。
モメは、剣を握りしめ階段を駆け上がり外へ出た。