↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキルコピーで全属性持ちになりました  作者: 東雲 夏希
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/67

杞憂と素材

「それじゃあエルは次の戦闘でスキルを使ってみてくれ。できれば何発で倒せるかも見たいな」


 2人が満足するまで頭を撫で続け、やっと解放された。

 エルが覚えた新しいスキルを使っておこうと思い、試しに1体をまかせてみる事にする。カノンに押さえてもらうから問題ないだろう。


「……ん」

「次はエル1人で倒させるから長く押さえ付けないといけないけど大丈夫そうか?」

「はい! 任せてください」


 2人の返事を聞きシュガーアント1体の所へ行く。



 シュガーアント Lv6


「【挑発】!」


 さっそくターゲットを自分に向けさせ盾で押さえ付けるカノン。

 シュガーアントが動けない事を確認したエルが魔法を放つ。


「【ウインドボール】」


 エルが持つ杖の先から緑色の光がいろんな方向に渦巻くエフェクトの球体が打ち出された。

 火や水と違って風は見えないから分かりやすくするための効果なのか?

 まあ、見辛くて仲間が気づかずに当たったなんて目も当てられないからな。

 そのままエルは【ウインドボール】を連続でシュガーアントに放つ事3回目で呆気なく魔物は倒れた。


「ここの階層の魔物を倒すには3発必要か」


 あれ? 俺が最初に魔法で倒したのはスライムLv2だった。

 その時は【ファイアーボール】2発だったはずだ。いや、その時は俺もクラスが村人でLv2だ。

 ……比較対象が俺じゃあ参考にならないか。


「エルさんの魔法、威力が高くないですか? まだ低い層ですけどそれでも三発で倒すのは珍しいです」

「…………あ、私のスキル【魔法強化】の中と大だった」


 エルは今思い出したように言う。いや、あれは今思い出したんだろうな。


「はぁ、たぶんそのスキルのおかげでエルさんは他の属性と同じ……いえ、それ以上の威力が出るのでしょう」


 エルの言葉にため息をつきつつカノンが分析する。

 え、そうなのか? ならエルが言っていた役に立てないはただの杞憂で終わったって事か。ならわざわざ俺が慰める意味もなかった訳だが。

 それよりもエルのスキルをコピーした俺の魔法の威力がそこまで強いふうには見えないのは何故だ?

 もしかしたらクラスでパラメーターの違いがあるのかもしれない。

 この世界がゲームと同じならあり得る。

 俺のクラスは接近戦をする戦士タイプだ。なら、物理的な攻撃力は強くて、魔法による攻撃力は弱いという事か。

 そういえば俺にはスキルの威力が上がる魔法があったな。今まで攻撃スキルを持ってるのは俺だけだったから忘れてた。

 今はエルもいるし久々に使ってみるか。


「【シャイニングフォース】」

「え、えぇ!? なんですかこれ!?」

「…………」


 いきなり現れたオーラに驚くカノンに全然動じないエル。

 いやまあ何も言わずに使った俺も悪かったか。


「あー、驚かせて悪い。これは俺の魔法でスキルの威力が上がる効果があるんだ。これで戦闘もより楽になるはずだ」

「ハルキさんのスキルに関してはもう何も言いませんがそういう事は使う前に言ってくださいよ。ビックリしたじゃないですか」


 はい、まったくその通りです。

 カノンは怒ってはないようだが呆れた風に言う。やはり俺のスキルに対しいろいろ言いたい事があったようだ。

 エルは俺に何も言わずオーラを纏った自分の体を見ていた。相変わらずマイペースだな。


「エルこの状態でもう1回倒してみてくれ」

「ん」


 エルが頷くのを確認した後また1体だけの所へ行き倒してもらう。


「【ウインドボール】【ウインドボール】【ウインドあ……」



 今度は2発で倒せた。さすがに1発では無理か。


「エルのスキルの威力もわかったしそろそろここの階層ボスへ行ってみるか」

「そうですね。ここの魔物も余裕で倒せてますし」

「……ん」


 2人も賛成みたいなので階層ボスの所に進む。

 階層ボスの所に進みながらシュガーアントを倒すが俺がトドメをさせないためかドロップをあまりしない。昨日の買い物で金をほとんど使ってしまったためもう少しドロップ率を上げたいところだが……。


「なあ、エルも魔法を覚えた事だし3人で連携して戦ってみないか?カノンが敵を引き付けて俺が攻撃、数が多かったらエルがサポートって感じで」

「……えっと」

「……ご主人様が戦ったら1人だけで全滅させる」


 確かに。今は【シャイニングフォース】が発動中だから【フレイムストーム】だけで終わりそうだな。

 クソ。こんな事になるなら降ろし屋のスキルをコピーするついでに深い階層にも行っておくんだった。

 …………後悔してもしょうがないか。さっさとこの階層を攻略しよう。


「ここの階層ボスはソルジャーアントです。アントより大きなアゴを持ち、より凶暴で強くなってますので気を付けてください」


 ボス部屋の前まで着いたらカノンがギルドで得た情報を教えてくれる。

 やっぱり事前にボスの事を知ってるのと知らないとでは気持ち的にも違うからな。


「ボス戦は俺も戦うからな。カノンは無理しない程度に敵を引き付けてくれ。エルは離れた所で魔法で攻撃。俺は敵がカノンに意識を向けている時に剣で攻撃する」

「わかりました」

「……ん」


 2人にあらかじめ指示を出して部屋に入る。

 黒い霧が集まりそこからシュガーアントより一回り大きい蟻の魔物が現れた。


 ソルジャーアント Lv10


 やはりこの階層の魔物よりレベルが高いがやる事は変わらない。短期決戦でさっさと終わらしてやる。


「【バイセクト】」

「【挑発】」


 俺とカノンはすぐに補助スキルと支援スキルを使いソルジャーアントに肉薄する。

 カノンがソルジャーアントと体当たりを正面から受け持ちその隙に俺が懐に入り斬りつける。その間にエルは魔法の届く距離で俺達が射線に入らない所へ移動してから魔法を放った。


「【ウインドボール】」


 風の球が当たるがソルジャーアントは気にした様子もなくカノンへの攻撃を続けている。

 エルは魔法に関係するINTを上げる個別スキルを持っているのにレベルが低いからかそこまでダメージが入ったようには見えない。

 それでもまったく意味がない訳ではないはずだ。このまま打ってもらう。

 ソルジャーアントはかみつきや前足での攻撃をするがカノンは盾で受け止めたり弾いたりして全然ダメージは入ってない。

 カノンが攻撃を防ぎ俺とエルで攻撃する一方的な戦いになっているが【スラッシュ】で連続で斬りつけるとソルジャーアントは倒れた。


【昆虫の甲殻】


 ドロップしたのは黒く光沢のある物だった。

 こんな名前の素材を集めて武器やら防具を作る狩りゲーにハマってたな。宝玉とか高レアの素材が手に入らなくて同じ敵を何十回も倒したっけ。

 切りがいいしこの階層に人も少ないのでここで昼飯と休憩を挟む事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。